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調節池は台風や大雨などで川の水量が増えた場合に一時的に水をためることができるもので、都内では28か所で整備されています。

このうちの21か所で水がためられた去年10月の台風19号の際の効果について都が検証を行いました。

その結果、環状7号線の地下につくられた調節池が中野区内の神田川の水位を最大およそ1.5メートル下げたことがわかりました。

この調節池は直径12.5メートルの巨大なトンネルが4.5キロにわたって続いていて、容量は25メートルのプールでおよそ1800杯分あり、台風19号の際はおよそ9割、水をためたということです。

都によりますと、調節池がなかった場合、中野区では神田川の水が護岸を30センチ超えてあふれていた可能性があったということです。

都は、全国で河川の氾濫による被害が相次いでいることから、新たな調節池の整備に向けた検討を進めています。

施設は再開発が進むJR渋谷駅の東口広場の地下に作られ、19日、その内部が報道陣に公開されました。

内部に至る階段を降りていくと、地表から25メートルのところにプールのような形をした貯留池と呼ばれる施設があります。

水をためる部分の大きさは、長さ45m、幅22m、深さ7m、およそ4000トンの雨水をためることができます。

施設を管理する東京都下水道局によりますと、渋谷駅周辺は1時間に50ミリの雨を流すことができる下水管が整備されていますが、それを超えた場合でも、1時間に75ミリまでは一時的にこの施設に流し込んでためることができるということです。

施設がカバーする範囲は、渋谷駅の東側、青山通り宮益坂周辺の27ヘクタールと限定的ですが、渋谷駅の地下街への浸水を軽減する効果があるということです。

東京都下水道局の菅野建城課長は「近年は1時間に75ミリを超える大雨が増えていて、施設が完成したからといって、どんな事態にも対応できるわけではない。ハードとソフト両面で都市部の浸水対策を進めていきたい」と話しています。

渋谷駅は道玄坂宮益坂などの坂の下にあり、これまでも大雨の際に地下街の浸水被害が相次ぎ、対策が課題となっていました。

平成11年8月には、東京メトロ半蔵門線の駅構内に大量の水が流れ込んだほか、平成27年7月にも東急東横線の改札が浸水ました。

こうした被害を受け、ハチ公口などがある渋谷駅の西口側には、平成18年に、今回と同じ規模の4000トンの雨水を一時的にためることができる下水管の一種で直径2.6メートル、全長760メートル余りの貯水施設が整備されるなど、浸水対策が進められています。

都市部の浸水被害を防ごうと、地下に雨水をためる施設の整備が近年、全国各地で進んでいます。

このうち東京では、今回、渋谷駅に整備された貯留池が23区内で58か所目です。

ためることのできる水の量は、施設によってさまざまですが、東京都下水道局によりますと、58の施設で合わせておよそ60万トン、学校のプールで2000杯分に相当する雨水をためることが可能だということです。

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