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31年続いたセンター試験に代わって初めて実施された「大学入学共通テスト」。その出題のねらいや変更点を実際に試験を作成した責任者に聞きました。

共通テストを実施する大学入試センターで、今回の試験問題の作成を統括した大津起夫試験・研究統括官は取材に対し「全体としては今回の共通テストは、受験生にその場で出題の前提をよく考えて答えにたどりついてほしいと、教科書に書いてある知識を覚えて吐き出せば解ける問題は極力避けた。歴史資料を提示した問題も、そのまま、うのみにするのではなく、文脈をいったん考えたうえで答えてもらいたいと思っている。大人の思惑で答えを誘導するようなことはないように意識した」と説明しました。

そのうえで多くの資料が扱われ、タピオカや上野動物園のパンダ、国政選挙での投票や歴史改ざんなど多様な題材が出題された地理歴史や公民、それに国語や英語が実施された1日目について、「参照する資料が多くなったことや、仕掛けを組み込んだことにより全体的にページ数が増えた。出題についても重要な問題について触れたと考えている。受験生の年代が知っているだろう身近な話題から大きな題材につなげる工夫を意識した」と説明しました。

また、1日目の英語のリスニングでセンター試験の時より多様な話者を起用したとして、その理由について「受験生たちが実際の社会に出たときに使われるのはいわゆる『標準的な英語』だけではない。母国語が英語ではない人も含まれるし、例えば研究の道に進めば学会などでもいろんな国の人がいる状況をリアルに想定した」と述べました。

2日目に実施された理科と数学については、「いずれも実生活や高校生が分かる事象と理論と結び付けることを意図的に強調した。物理では導入に会話を使ったり楽器を使って音の構造を紹介したりした。数学も単に公式を覚えて解くのではなく、数学をどう使って役立てるのか意識した問題の作りにしたいと考えた」と説明しています。

大学入試センターでは、大学教員が作る入試問題と高校教育との連動性に課題があると指摘されるなか、今回から常勤の職員の試験問題調査官に高校教員出身者を採用し改善を図ったということで、問題を高校の授業にも活用してほしいとしています。

そのうえで、「新型コロナウイルスの影響で、集まって作問作業をすることが難しい状況だったので、今は実施できて正直ほっとしているが、まだまだ改善すべき点はあると思うので、これから専門家の分析や批判を受け入れたうえで評価していきたい」と話していました。

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