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日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン容疑者の逃亡を手助けしたとしてアメリカで拘束されている2人のアメリカ人について、現地の連邦控訴裁判所は、日本への引き渡しの差し止めを求めた弁護側の申し立てを棄却しました。一部のメディアは弁護側が対応を検討していると伝えていて、直ちに引き渡し手続きが進むかどうかは不透明です。

カルロス・ゴーン容疑者が中東レバノンに逃亡した事件で、逃亡を手助けしたとしてアメリカで拘束されているのは、アメリカ陸軍の特殊部隊の元隊員マイケル・テイラー容疑者と、息子のピーター・テイラー容疑者です。

弁護側は、2人が日本に引き渡された場合、不当な扱いを受けるおそれがあるなどとして、東部マサチューセッツ州にある連邦控訴裁判所に差し止めを求めていましたが、裁判所は、11日「差し止めるまでの理由が示されなかった」として、申し立てを棄却しました。

ロイター通信は、2人の弁護士の話として弁護側が法的な選択肢を検討していると伝えていて、直ちに引き渡し手続きが進むかどうかは不透明です。

アメリカの当局は、去年、2人が逃亡を手助けしたとして日本側の要請に基づいて拘束しました。

日本側は、容疑者の身柄引き渡しの条約に基づいて、アメリカ側に2人の引き渡しを要請し、アメリ国務省が去年10月、引き渡しを認めました。

これを受けて、弁護側は連邦地方裁判所に異議を申し立てましたが、先月退けられたため、連邦控訴裁判所に上訴していました。

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