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アメリカ ロサンゼルスの中心部にある日本人街、リトル・トーキョーで13日に行われた抗議集会には、アジア系の住民を中心に1000人以上が参加しました。

集会では、去年2月に地下鉄で知らない男から差別的なことばで侮辱されたというタイ系アメリカ人の女性が登壇し「悪夢のような夜だった。車内にいたアジア系は私だけで、周りに助けを求めたが、誰も目を合わせてくれなかった」と振り返り、問題の深刻さを訴えました。

参加者たちは「人種差別による暴力はやめよう」などと書かれたプラカードを掲げて、連帯の意思を示し、早急な対策を訴えました。

カリフォルニア州立大学サンバーナーディーノ校の「憎悪・過激主義研究センター」によりますと、ニューヨークやロサンゼルスなど全米の16都市を対象に行った調査では、ヘイトクライムとみられる事件の件数が、おととしは1845件だったのに対し、去年は1717件で7%減少しています。
ただ、このうちアジア系が被害者となった事件に限ってみると、おととしが49件だったのに対し、去年は122件と、およそ2.5倍に増えていて、ことしに入ってからもその傾向は変わっていないということです。

バイデン大統領は事態を深刻に受け止め、人種差別の解消を重要課題として掲げていて、ヘイトクライムの防止を司法省に命じるなどの取り組みを始めています。

抗議集会に参加した中国系の女性は「アジア系の人々に対する暴力は以前からありましたが、今、まさに社会問題として注目されるようになりました。被害者に寄り添い、悲しみを共有し、そして私たちの社会を守りたいと思い参加しました」と話していました。

フィリピン系の女性は「アジア系に対する暴力事件の増加を受けて、私たちはいまこそ団結する必要があると考えています」と話していました。

現地に長く住む日本人の男性は「アメリカは世界中から移民が来ている国です。今、アメリカで大切なことは国が一つになることです」と話していました。

黒人の男性は「異なる人種の人を攻撃しようと思うのは無知と恐怖心が原因です。異なる人種の間で互いを助け合うような関係をつくることが大切だと思います」と話していました。

アジア系の住民を狙ったとみられる暴力事件は、ことしに入ってからも相次いでいて、警察は差別や偏見に基づくヘイトクライムとして立件できるか調べを進めています。

ことし1月末には、カリフォルニア州オークランドのチャイナタウンの路上で91歳のアジア系アメリカ人の男性が背後から歩いてきた男に突然、突き飛ばされ、けがをしました。

チャイナタウンでは、同じ日にアジア系アメリカ人2人が同じように襲われていて、警察は28歳の男を逮捕してヘイトクライムの疑いもあるとみて捜査しています。

またCNNテレビによりますと、先月16日、ロサンゼルスの路上で、27歳の韓国系アメリカ人男性が男2人に「中国ウイルスを持っている。中国へ帰れ」などと差別的なことばをかけられ、顔を殴られたということです。

男たちはその場から逃走し、警察はヘイトクライムの疑いもあるとみて、捜査しているということです。

さらにABCテレビによりますと、今月9日にはニューヨーク市内で赤ちゃんをだっこしていた25歳のアジア系アメリカ人の母親が知らない男から突然、つばを吐きかけられたということです。

母親は男から「中国ウイルス」ということばをかけられたと話していて、ニューヨーク市警に去年8月に設置されたアジア系差別を取り締まる対策チームが捜査に乗り出しています。

アジア系アメリカ人を標的にしたとみられる事件をめぐってはアメリカ、ロサンゼルスの中心部にある東本願寺ロサンゼルス別院でも何者かに放火される被害が発生しています。

この寺によりますと、先月25日の夜、何者かが柵を越えて侵入し、ちょうちんを下げる木製の2つの台に火をつけたあと、金属製の灯籠2台を倒したほか、石を投げて建物のガラスを割り、そのまま逃げたということです。

建物の中にいた僧侶が犯行に気がつき、消火にあたったということです。
寺に設置された防犯カメラには、男とみられる人物による犯行の一部始終が捉えられていました。

アメリカでは、アジア系アメリカ人を標的にしたとみられる事件が相次いでいて、警察はこの事件についてもヘイトクライムの疑いがあるとみて捜査しています。

僧侶の藤井真之さんは「警察からは、犯行が短時間で行われていることから計画的な犯行ではないかと言われた。何かが盗まれたのではなく、日本の文化や仏教の象徴である灯籠を倒し、火をつけたことから、憎しみの感情がある人による犯行ではないかと思う」と話していました。

また、寺の責任者の伊藤憲昭さんは「過去45年でこんなことは初めてだ。残念なことに社会の分断は10年前と比べてひどくなっている」と話していました。

特定の人種が攻撃の対象となる事件について、カリフォルニア州立大学サンバーナーディーノ校の「憎悪・過激主義研究センター」のブライアン・レビン教授は「この10年をみると、そのときに報道されている出来事によって攻撃の対象となる人種が変遷していて、なかでも国のリーダーによる発言の影響力は大きい」と指摘しています。

レビン教授はトランプ前大統領が新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼んだことを例に挙げたうえで「アジア系をねらった事件はトランプ前大統領が特定の人種に対して軽蔑するような、そして固定観念にとらわれたような発言をして以降、増加している。さらに、いったん偏見が広まってしまうと政治家の発言などのきっかけがなくても、新型コロナウイルスのニュースを見て、それとアジア系の人々を結び付けてしまう人が出てくる」として懸念を示しました。

さらにアジア系が標的となっている理由について「『アジア系の人は攻撃をしてもやり返さない』と考える加害者がいるとみられている。例えば、被害者が英語を十分に話せない場合、警察に通報しないケースもあるとみられる」とも述べています。

またレビン教授は「大都市で発生しているヘイトクライムでは加害者と被害者が近くに住んでいるという特徴がある。こうした地理的な要因に加え、アジア系の人を『成功を収めている人』と思い込んだ潜在的なやっかみなど、さまざまな偏見が加わり、ヘイトクライムにつながっていると考えられる」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大で閉塞感が漂う中、偏見や不満などを抱えた一部の人たちが身近なアジア系の人たちを怒りのはけ口にしていると指摘しています。

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