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 懐刀とは安倍内閣で秘書官や補佐官を歴任し、戦後最長政権のかじ取りを担った経済産業省出身の官僚、今井尚哉氏を指す。

 政治部デスクに聞くと、

「今井さんが岸田(文雄)陣営の政策作りに関係しているという話が流れ、それを耳にした菅さんは不満を漏らすようになったと言います。今井さんは現内閣でも官房参与を務めていますから、菅さんの不満は一応筋が通っている。今井さんがそういう動きをするにあたっては安倍さんとは何らかのやり取りがあるはずでしょうから、菅さんは安倍さんに不信感を抱いたというわけです」

「ついでに言うと、今井さんと共に安倍政権を支えた北村さん(滋・前国家安全保障局長)は、岸田さんと私立開成高校で同窓。霞が関と永田町の関係者の会を立ち上げ、『岸田首相』実現の後押しをしています。この2人がちらついている時点で、菅さんも安倍さんの変心を意識しないわけにはいかなかったのでしょう」

 別のデスクにも聞いてみると、

「もちろん今井さんは岸田陣営に与していることを認めてはいないようです。が、岸田さんの政策は妙に具体的で実現性もあり、言葉は悪いですが今井さんの存在は“バレ”ていますよね(笑)。安倍さんが国政選挙で連戦連勝できたのは野党の体たらくもさることながら、解散のタイミングを進言するなどした今井さんの勘に負うところも大きい。その意味では、いわゆる『二階斬り』についても岸田さんにアドバイスした可能性はありますね」

 要するに今井氏は、公式の立場こそ菅首相の部下だったが、心はすでに岸田氏のもとに行ってしまっていた、というわけだ。その岸田氏が出馬にあたって、目玉としてぶちあげたのが「自民党の役員人事を最長3年とする」という公約だった。

自民党の幹事長として歴代最長となっている二階さんへの当てつけそのもので、安倍さんや麻生さん(太郎財務相)も望んでいたことだった。ここまではシナリオ通りだったと思いますが、その案を菅さんがパクるように幹事長交代の流れに走ったあたりから計算が狂っていったものと思われます。そして、最大の誤算は菅さんが降りたこと。人気のない菅さんと勝負したかったのですがそれは実現せず、代わりに河野さん(太郎・行革担当相)が出てくることになってしまいました。しかも菅さんも河野さんを応援すると見られています」

 河野氏麻生派所属。盟友の安倍氏と足並みをそろえるのが当然の麻生氏としては出馬を翻意させたかったのだが、説得工作は不調に終わったようだ。麻生氏は岸田氏を支持すると見られ、派閥のボスが自派閥候補を応援しないというのはあまり聞いたことがない。異常事態だ。

「河野さんも出ると言ったら退かないタイプですからね。国民に人気があるとされ、実際そのような調査結果が出ていますが、それがいつまで持つかわからない、わからないのなら人気があるうちに勝負したいという考えのようです」

 一方で、永田町や霞が関界隈で河野氏を評価する声はほとんど聞こえてこないという。

「とりあえず追い風で楽な選挙しか経験していない当選3回以下の衆院議員にとっては、人気のある河野さんを顔にして選挙に臨むのがベターなんでしょう。ただ正直、なんで人気があるのかわからないんですよね(笑)。瞬間湯沸かし器というか、頭に血がのぼりやすいと言いますし。一方で岸田さんのことを悪く言う人は皆無。“とにかく良い人”というような評価です」

 総裁選の趨勢は? 

「河野さんとしては、国会議員票はあまり見込めないという想定のもと、メディアなどを通じて国民に直接訴えかける方法で党員のハートをぐっと掴み、決選投票に持ち込まずに1回目で勝負を決められるかがポイントでしょう」

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