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袴田巌さん(86)は昭和41年に、今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、無実を訴えて再審を申し立てています。

14日は裁判所と弁護士、検察による非公開の協議が行われ、終了後に弁護団が会見を開きました。

事件では、逮捕から1年余りあとに現場付近の、みそタンクから血痕が付いた衣類が見つかり、袴田さんが犯行時に着ていたものとされましたが、弁護側は専門家による鑑定結果を提出し、1年以上みそに漬かった状態で血液の赤みが残ることはありえず、証拠がねつ造されたと主張しています。

一方、検察は独自に行った実験をもとに、弁護側の鑑定結果は新たな証拠とは認められないと反論していました。

弁護団によりますと、14日の協議で裁判所は、弁護側の鑑定を行った専門家を証人として呼んで意見を聞く意向を示したということです。

東京高裁で去年から行われている協議で証人が呼ばれることになれば、初めてで、弁護団は今後、専門家と日程調整などを進めることにしています。

弁護団の笹森学弁護士は「裁判所が積極的な姿勢を示した。よい結果に向けた通過点だと思う」と話していました。

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