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米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は8日、ケイトー研究所で行われた金融政策に関する討論会に出席し、FRBがインフレ抑制に「強くコミットしている」と表明した。

同時に、1980年初めの高インフレ対応で見られたような「非常に高い社会的コスト」を伴うことなく、インフレを制御できる見込みもまだ残されているという見解を示した。

また、最大雇用と物価安定というFRBの二大責務に矛盾はないと考えており、インフレのみに焦点を当てた単一の責務に移行する状況は想定していないと述べた。

パウエル議長は「とりわけ現時点において2つの目標が対立するとは全く考えていない。物価の安定なくして、全ての人に恩恵をもたらすような力強い労働市場を持続的に実現することはできないからだ」とし、「中期的」に2つの目標を達成できると確信していると述べた。

*インフレに対し直ちに、強力に行動する必要

*仕事をやり遂げるまで、続ける必要

FRBには物価安定達成の責務がある

*インフレが目標を上回る期間が長引くほど、リスクが高まる

*歴史は時期尚早の緩和を警告している

*政治的配慮に影響されず

FRBの責務のみに専念

*非常に重要となるインフレ期待は引き続き十分に抑制されている

FRB、インフレ期待を確実に固定することにコミット

労働市場における需要は依然として極めて強い

*賃金は高水準で推移

FRBの政策によって、トレンドを下回る成長率の達成と労働市場の均衡改善が可能

*直近の雇用統計で示された労働参加率の上昇は朗報

*名目所得目標を検討したが、正しい方法とは考えない

FRBの二大責務は有益かつ機能可能

*二大責務は対立していない

*単一の責務に移行する状況は想定していない

*中期的に2つの目標を達成できる

*現行の責務を狭めるもしくは広げることいずれも望んでいない

FRBに与えられた責務に徹することが重要

*現在のバランスシート運営の枠組みは良好

中央銀行デジタル通貨(CBDC)について何も決定していない

*CBDCの評価プロセスは時間要する

*CBDC巡り、プライバシー保護が極めて重要

*CBDCの可能性に関するトレードオフおよび課題を精査することがFRBの役割

*「マネー」とされる物には規制が必要

*連邦財政政策、持続可能な道筋にはない

FRBはインフレに関する責務をやり遂げ、継続する必要

FRBは高い不確実性の下で常に金融政策を決定している

*適切な金融政策の決定が非常に重要

#FRB#金融政策

イエレン米財務長官は8日、バイデン大統領の政策により米経済は新型コロナウイルス感染拡大前よりも強くなったとの見方を示すと同時に、得られた進展を守るためにインフレ対応が必要との考えを示し、政権は物価対応を「最優先の経済課題」と認識していると述べた。

中間選挙を11月に控える中、イエレン長官は訪問先のデトロイトで「バイデン政権の計画はうまくいっている」とし、「近代史の中で最も急速な景気回復を遂げた」と述べた。

ただ、約40年ぶりの高水準にあるインフレ率について大きく懸念しているとし、「過去2年間の経済的な進展を犠牲にすることなく、物価安定を取り戻すことが喫緊の課題となる」と指摘。連邦準備理事会(FRB)は物価安定の責務を担っているとした上で、「長期的な経済安定を確保するためには、財政を健全な状態に保つ必要がある」と語った。

また、大企業に対する増税を推し進めるほか、世界的な税制改革の実施を引き続き推進すると表明。女性の労働参加を高めるため、育児支援を強化すると述べた。

イエレン米財務長官は8日、ガソリン価格の下落が8月の消費者物価指数(CPI)の総合指数に対する一段の下押し圧力となる可能性があるとの見方を示した。

ただ、ロシアによるウクライナ侵攻とエネルギー供給状況などを踏まえると、インフレ見通しには多くの不確実性が存在していると指摘した。8月の米CPIは13日に発表される。

欧州の深刻なエネルギー危機を受け、世界的な見通しについても懸念しているとし、米国は、欧州に液化天然ガスの供給を増やすために行動を起こしていると述べた。

欧州がロシアへのエネルギー依存から脱却しようとしていることは重要だが、エネルギーは欧州にとり長期的な問題だと説明した。

物価高の影響を緩和するため、中国輸入品の一部関税を撤廃することを政府はまだ検討しているかとの質問には、検討していると回答した。

「バイデン氏は、国内労働者のためになることを決定する意向だ」とし、中国の非市場的慣行に対して厳しい姿勢をとることが経済的に重要だと説明した。

イエレン米財務長官は8日、米国のインフレが一段と鈍化すると楽観していると述べる一方で、不確実性はなお残っていると警告した。

  同長官はミシガン州デトロイトへの移動中に記者団に対し、「ガソリン価格が80日連続で下落しており、これは確かに朗報だ」と発言。「これが寄与して7月の総合インフレ率はマイナスに転じた。次回の統計ではさらに勢いが増すと思う」と述べる一方で、「ロシアに関連して世界的に多くの不確実性が存在する」と指摘した。

  商務省によると、米金融当局がインフレの目安としている米個人消費支出(PCE)総合価格指数は7月に前月比0.1%低下となった。前年同月比では6.3%上昇だった。

  一方、労働省は8月の消費者物価指数(CPI)を今月13日に発表する。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では前年同月比8.1%上昇と、前月の同8.5%から鈍化する見込み。

  イエレン長官は「連邦準備制度は行動している。インフレ抑制に必要なことを行うとコミットしており、それを実行するだろう。ただ私はインフレの1年後の終着点について具体的な数字を示すことは控えたい」と述べた。

原題:

Yellen Optimistic US Inflation to Ease More, But Risks Remain(抜粋)