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イギリスのトラス首相はさきほど与党・保守党の党首を辞任する考えを明らかにしました。

先月就任したばかりのトラス首相は大型減税によって経済成長を促す政策を掲げてきましたが、財政悪化への懸念から市場の混乱を招いたと指摘されて政策を相次いで撤回する事態になり、保守党内からも辞任を求める声が強まりました。

今月17日には公共放送BBCのインタビューで「次の総選挙に向けて党を率いていく」と述べ辞任を否定していましたが、党内外での求心力が低下し政権運営が難しくなっていました。

イギリスのトラス首相は20日、ロンドンの首相官邸前で声明を発表し「経済的にも国際的にも非常に不安定な時期に首相に就任し、私はこの状況を変えることを期待されて保守党から選出された。しかし、私は付託に応えられないため党首を辞任するとチャールズ国王に伝えた」と述べ、与党・保守党の党首を辞任する考えを明らかにしました。

そのうえで、来週にも党首選を行い、次の党首が決まり次第、首相も辞任することを明らかにしました。

I came into office at a time of great economic and international instability.

Families and businesses were worried about how to pay their bills.

Putin’s illegal war in Ukraine threatens the security of our whole continent.

And our country had been held back for too long by low economic growth.

I was elected by the Conservative Party with a mandate to change this.

We delivered on energy bills and on cutting national insurance.

And we set out a vision for a low tax, high growth economy -that would take advantage of the freedoms of Brexit.

I recognise though, given the situation, I cannot deliver the mandate on which I was elected by the Conservative Party.

I have therefore spoken to His Majesty The King to notify him that I am resigning as Leader of the Conservative Party.

This morning I met the Chair of the 1922 Committee Sir Graham Brady.

We have agreed there will be a leadership election to be completed in the next week.

This will ensure we remain on a path to deliver our fiscal plans and maintain our country’s economic stability and national security.

I will remain as Prime Minister until a successor has been chosen.

Thank you.

大型減税など経済政策を相次いで撤回し求心力が低下していたイギリスのトラス首相は20日、与党・保守党の党首を辞任する考えを明らかにしました。そのうえで来週、党首選挙を行い、次の党首が決まり次第、首相も辞任することを明らかにしました。

トラス首相の辞任は、時間の問題だと見られていました。

19日に議会下院で行われた質疑応答で、最大野党・労働党のスターマー党首から辞任を迫られたトラス首相は「私はファイターだ。逃げはしない」と答え、続投に強い意欲を示していました。

しかし、その直後に主要閣僚のブレーバーマン内相が辞任を表明。

私用のメールアドレスを使って公文書を送った責任をとった形だったが、合わせて公開した首相宛ての手紙で政権批判を繰り広げ、一部メディアは背景に、首相との間で移民政策をめぐる意見の不一致があったと伝えていました。

今月14日に経済政策の撤回と合わせて財務相を解任したのに続き、政権発足から1か月余りで主要閣僚2人が交代する異常事態となっていました。

さらにその後、議会で野党が提出した法案の採決が行われ、これは事実上、首相の信任投票と言われていました。

しかしこの際、棄権しようとしていた与党議員を首相に近い一部の議員が議場に強制的に押し込み、投票させたとして問題視されています。

イギリスメディアによると、与党・保守党の中でも10人余りの議員が首相の辞任を公然と求めていました。

首相の求心力の低下と、今後の政権運営の難しさがあらわになっていました。

与党・保守党の中でトラス首相の後任の党首を決める選挙が行われ、当選者が首相に任命されることになります。

大手調査会社「ユーガブ」が今月17日と18日に保守党の党員530人を対象に行った調査で、首相の後任に望ましい政治家を尋ねる質問に対し、▼ジョンソン前首相と答えた人が32%と最も多く、次いで▼党首選挙の決選投票でトラス氏に敗れたスナク元財務相が23%、▼ウォレス国防相が10%、▼モーダント下院院内総務が9%、などとなりました。

ただその場合、次の首相が決まるまでさらなる政治的空白が生じることになります。

イギリスでは先月の消費者物価指数が、前の年の同じ月と比べて10.1%の上昇となるなど、記録的なインフレが続いています。

政治に対するイギリス国民の不信感は、ますます募っています。

Q.イギリス国内の受け止めは?

ロンドンの町で話を聞いたところ「驚きはない」とか「辞めるのは必然だった」といった冷めた声が多く聞かれました。

イギリスではインフレ率が10%を超える記録的な水準となっていて、国民の多くが生活必需品の値上がりなどによって家計を圧迫されています。

そうした状況にトラス政権が具体的な対策をほとんど打つことができず、退陣する形となったことを受け、政治に対する憤りや不信感が広がっていると感じます。

Q.後任を決める保守党の党首選挙はどうなる?

立候補には下院議員100人の推薦を得る必要がありますが、前回は20人だったためハードルが大幅に高くなりました。

これは候補者の乱立を防ぎ政治的な空白の期間を極力短くする狙いもあると見られます。

保守党の下院議員は357人のため、立候補できるのは最大3人までということになります。

地元メディアでは、有力候補として前回の党首選挙にも立候補したスナク元財務相と下院のモーダント院内総務の名前が取り沙汰されているほか、いわば「台風の目」としてジョンソン前首相の動向が注目されています。

ジョンソン氏は国民の間でも支持する声が根強くあり、早くも複数の議員が支持を表明しています。

保守党にとっては支持率調査で野党・労働党に大きく引き離されているなか、窮地から抜け出すための起死回生の一手になるという期待があります。

その一方で、相次ぐ不祥事を受けて先月辞任したばかりのジョンソン氏に対して、議員の間では抵抗感があるのも事実で、100人の推薦人を集められるかどうかが焦点となります。

イギリスの新しい首相は、事実上、1週間後には決まる見通しです。

ただ、国民の多くは「誰がなるか」よりも「何をしてくれるのか」と、冷静に党首選挙の行方を注視しています。

トラス英首相は20日、辞任を表明した。

大型減税などの経済政策が市場に動揺を与え、保守党内からも反発の声が上がり、就任からわずか6週間での辞任となった。

来週中に後任を選ぶ党首選が行われる予定。トラス氏は英国史上最も在任期間の短い首相となった。

トラス氏は首相官邸で「このような状況では党首選の際の公約を実現できないと認識している」と述べ、党からの信頼を失ったことを認めた。また、同日朝に党首の選出や交代を規定する「1922年委員会」のブレディ委員長と会談し、来週中の党首選実施で合意したことを明らかにした。後任が決まるまで首相の座にとどまるという。

一方、BBCなど複数のメディアによると、ハント財務相は党首選に立候補しない見通しという。

英国のボリス・ジョンソン前首相が、20日辞任を表明したトラス首相の後任として保守党の党首選に立候補する見通しと、英紙タイムズが報じた。

タイムズ紙の政治担当エディター、スティーブン・スウィンフォード氏はツイッターで、ジョンソン氏が「国益に関わる問題について、状況を探っていると言われている」と述べた。

その後、英紙デイリー・テレグラフは、ジョンソン氏が今週末の航空便で英国に帰国すると報じた。

辞任を表明したトラス英首相の後任を選ぶ保守党党首選で、第1回投票結果は24日1700GMT(日本時間25日午前2時)に発表される見通し。保守党が声明を発表した。

立候補には少なくとも議員100人の推薦が必要。基準が高く設定されたため、立候補者は最大3人となる。立候補は24日1300GMTに締め切る。

基準を満たす候補者が1人のみの場合、その候補者が24日に当選者となる。

候補者が2人の場合、党員によるオンライン投票が行われる。

候補者が3人の場合、議員投票で候補者を2人に絞り込み、党員によるオンライン決選投票に進む。その結果は28日に発表される。

トラス英首相は20日、就任からわずか6週間で辞任を表明した。後任を選ぶ保守党党首選は来週中に行われる予定。

党内の分裂からみて突出した候補者はいない。主な候補者は以下の通り。

◎スナク元財務相

前回の党首選では議員からの支持を最も集めたが、最終決戦の党員投票でトラス氏に敗北した。

同氏が財務相を辞任したことがジョンソン前政権崩壊の引き金となった。トラス氏に対し、財源の裏付けのない減税を実施すれば市場の信頼を失いかねないと警告していた。

ブックメーカー(賭け業者)の「ベットフェア」では最有力とされている。

テレグラフ紙によると、スナク氏が党首選に立候補するのは「確実」だという。

◎モーダント元国防相

前回党首選では第5回投票まで進んだが、スナク氏とトラス氏に次いで3位となり落選した。

EU(欧州連合)離脱を支持。党内に広く支持者を持つ。スカイニュースは同氏が立候補する可能性が高いと報じた。

◎ハント財務相

クワーテング前財務相の解任後、後任として14日に起用された。

テレビや下院での自信に満ちたパフォーマンスや、トラス首相の経済対策を撤回したことなどにより、すでに一部の保守党議員はハント氏を「真の首相」と呼ぶに至っている。

ジョンソン氏に最終決戦で敗れた2019年を含め、過去2回の党首選に立候補しているものの、トップの座を望んでいないと主張。議員から明確な支持を得ているわけではない。BBCなどは、出馬を検討していないと報じている。

◎ウォレス国防相

このところの政治的混乱から信頼性を高めて浮上した数少ない閣僚の一人。元軍人。ジョンソン、トラス両政権で国防相を務め、ロシアのウクライナ侵攻に対する英国の対応を指揮した。

党員の人気も高いが、前回党首選では「現在の仕事に集中したい」と不出馬を宣言し、多くの人を驚かせた。今週タイムズ紙に、国防相であり続けたいと語った。

◎ジョンソン前首相

2019年に首相に就任。「EU離脱の顔」として、それまで保守党に投票したことのない地域の票を獲得。選挙で地滑り的勝利を収めた。しかし、相次ぐスキャンダルによって退陣を余儀なくされた。

タイムズ紙はジョンソン氏が党首選に立候補する見通しと報道。ただ側近によると、今のところジョンソン氏は第一線復帰よりも講演活動で収入を得ることに興味がある。

英国でトラス首相が就任からわずか1カ月余りで辞意を表明して政治的混乱が広がる中、与党保守党は早急な対応を迫られている。党内では、もはや事態を収拾できるのは直近の党首選でトラス氏に敗れたスナク元財務相しかいない、との見方が浮上している。

ラーブ元副首相はツイッターで「スナク氏は金融の安定を取り戻し、インフレを抑え、長期的に持続可能な減税を実現する計画と信頼性を持ち、国民のために政府に最優秀の人材を投入するという形で保守党を結束させることができる」と述べた。

党内のスナク氏支持派は、6週間前の党首選で同氏が英国の物価高を解消するには慎重な経済運営が必要で、トラス氏の政策を「おとぎ話」と批判した点からも、次期首相に就任する資格がある人物だと分かると主張している。

この党首選では、一般党員の投票でトラス氏に差をつけられて敗北したものの、党所属下院議員の間ではスナク氏支持が一番多かった。

一般党員の間でスナク氏の人気が乏しかったのは、ジョンソン政権の下でいち早く閣僚を辞任し、その後の政権崩壊のきっかけをつくった裏切り者という印象が強まったことや、財務相として国民の生活が非常に苦しい状況で数十年ぶりの規模の増税案を提示した点にある。

スナク氏が次の首相を決める党首選を勝ち抜くには、党内に残るこうした「敵意」を和らげる必要がある。同氏は、インドの富豪の娘である妻が海外収入について英国での納税を免除されていたとされる問題でも批判を浴びた。

ブックメーカーによると、次期党首選で最も勝利に近いのはスナク氏とされる。ただ前回の党首選でもスナク氏はトラス氏より優勢と見込まれていた。

トラス首相が与党・保守党の党首選を戦った期間よりも短い日数で辞任に至り、英国は再び次期首相選びに入る。

  トラス氏は20日、辞任を表明した記者会見で、保守党は1週間以内の次期党首選出を目指しており、後任が決まるまで首相職にとどまると述べた。現職の閣僚では早くも、ハント財務相が不出馬の意向を示した。

  保守党からは過去7年足らずで5人目の首相となる後任は、支持率で主要野党・労働党に30ポイント以上の大差を付けられた保守党の再建という重責を託されることになる。可能性のある人材として、以下の名前が挙がっている。

有力候補
スナク元財務相:今夏の保守党党首選でトラス氏とともに上位2人に残ったスナク氏は、トラス氏の計画は市場の混乱を引き起こすと正しく予測し、経済政策に関する自身の信頼を高めた。ただ、ジョンソン前首相辞任の引き金を引いた存在と多くに見なされていることが、引き続き同氏への支持拡大を阻んでいる。一般市民が高インフレ下のやりくりに苦労する中で、莫大(ばくだい)な個人資産を持っていることもマイナスに働いている。

モーダント下院院内総務:今夏の党首選で3位だったモーダント氏は、保守党の一般党員に人気がある。通商政策担当相や国防相を歴任した。18日の議会では野党の追及を手際よくさばき、存在をアピールした。経済でも信頼できることを党内に示す必要はあるだろう。

ジョンソン前首相:前首相の返り咲きがあるのだろうか。英国で首相経験者が再登板した例は、1960年代から70年代にかけて首相を2回務めた労働党のハロルド・ウィルソン氏にさかのぼる必要がある。だが、ジョンソン氏は常に政治的力学の法則に逆らってきた。数カ月前まで首相だったジョンソン氏には、依然として党所属議員と一般党員から一定の支持がある。首相在任中の行動について近く調査が始まる見通しで、それが支持者の離反を招く恐れもある。

ダークホース
ウォレス国防相:高水準の防衛支出が必要だと考える党の一角にアピールできる、安定感のある人材だとみられている。ただ、党首選への出馬を繰り返し否定し、国防相の職を続けたい意向を示している。

ブレーバーマン前内相:規定違反で19日に内相を解任されたブレーバーマン氏は、首相就任の夢を捨てる用意はないかもしれず、出馬となれば党内右派に支持を呼び掛けそうだ。解任は個人の電子メールから公的文書を送付したことが理由で、同氏は重大な件ではないと主張している。

バデノック国際貿易相:今夏の党首選に出馬した1人で、再び出馬を考えるかもしれない。一般党員に人気で、党首選が一般党員の投票までもつれ込めば勝機が出てくる可能性もある。


原題:Runners and Riders: Who Could Replace Liz Truss as UK Leader?(抜粋)

2020年までイングランド銀行(英中央銀行、BOE)総裁を務めたマーク・カーニー氏は20日、英国の政治危機は、特に現在の経済環境において、相反する財政政策と金融政策が機能しないことの重要性を示していると語った。カナダ上院の委員会で述べた。

カーニー前総裁は「英国の経験は、財政政策と金融政策が交錯して機能するのは逆効果であることを強調している。例えば片方の足がブレーキを踏んでおり、それが金融政策だとすれば、もう片方はアクセルを踏んではいけないということだ」と述べた。

トラス英首相は20日、辞任を表明した。イングランド銀行がインフレ抑制に向けて利上げを行っている状況下にありながら、大型減税による景気刺激策の導入を発表した。この「ミニ予算」は英ポンドを暴落させ、英国債利回りを高騰させた。

カーニー氏は08年から13年までカナダ銀行中央銀行、BOC)の総裁も務めた。

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