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イギリスのトラス首相の後任を決める与党・保守党の党首選挙で、スナク元財務相が党首に選ばれ、新しい首相に就任することになりました。

保守党は日本時間の24日夜10時すぎ、党首選挙に立候補したのは1人だけだったと明らかにし、スナク元財務相が新しい党首に選ばれたと発表しました。

スナク氏は、今月20日に辞任を表明したトラス氏の後任の首相に就任することになります。

党首選挙には、モーダント下院院内総務も立候補の意向を示していましたが、自身のツイッターで「私はスナク氏を全面的に支持する」と述べて、立候補を断念したことを明らかにしています。

リシ・スナク元財務相は、イギリス南部のサウサンプトン出身の42歳。

アフリカから移住したインド系の両親のもと、イギリスで生まれました。

オックスフォード大学やアメリカのスタンフォード大学で学んだあと、大手金融機関などでの勤務を経て、2015年から下院議員を務めています。

おととし2月、ジョンソン政権のもとで、39歳の若さで財務相に抜てきされましたが、ことし7月、不祥事が相次いだジョンソン氏に抗議する形で辞任し、ジョンソン氏が辞意を表明するきっかけとなりました。

前回の党首選挙では保守党員による決選投票でトラス氏に敗れています。

トラス氏が記録的なインフレに対する経済政策として減税を実施すると訴えたのに対して、スナク氏は、インフレを過熱させるおそれがあると批判していました。

今回、立候補の意向を表明した際には「経済を立て直し、保守党を団結させ、国のために尽くしたい」としていて、スナク氏であれば健全な財政運営を行い、イギリス経済を安定させることができると期待する声も出ています。

一方で、ジョンソン前首相の辞任のきっかけを作ったとしてジョンソン氏の支持者からは根強い反発があります。

最後まで争ったペニー・モーダント下院院内総務は、締め切りの午後2時の直前、撤退するとツイートした。

イギリスでは、今月20日に辞任を表明したトラス首相の後任を決める与党・保守党の党首選挙の立候補が、24日に締め切られました。

スナク元財務相と、モーダント下院院内総務が立候補する意向を示していましたが、届け出をしたのはスナク氏だけで、保守党は、スナク氏が新しい党首に選ばれたと発表しました。

立候補には、保守党の下院議員のうち100人の推薦を得る必要があり、地元メディアによりますと、スナク氏には過半数に当たる190人近い議員が支持を表明したのに対し、モーダント氏は十分な数の推薦を得られなかったとしています。

党首に選ばれたスナク氏は、「イギリスが深刻な経済の課題に直面していることは疑いの余地がない。国が安定と団結を必要としている今、党と国を1つにすることを最優先に取り組む」と、決意を述べました。

スナク氏は25日にチャールズ国王の任命を受けて首相に就任し、イギリスでは20世紀以降、最も若く、初のアジア系の首相となります。

スナク氏は、市場の混乱を招いたトラス氏の減税策を批判していたことから健全な財政運営を行い経済を安定させることができると期待する見方も出ていてロンドン市民からは、「スナク氏が党首になってほっとしている。彼ならこの国の経済的な混乱を収束できる」とか「トラス氏より確実に前進するだろう」といった声が聞かれました。

一方で、首相が相次いで辞任に追い込まれる事態に「保守党にはこれ以上任せられない。総選挙を要求するデモに参加するつもりだ」といった憤りの声も聞かれ、スナク氏にとって政治への信頼回復も大きな課題となります。

党首に選ばれたあと、党本部で初めての演説を行ったスナク元財務相は、「議会の仲間の支持を得て、保守党の党首に選ばれたことを心から光栄に思っている。愛する党に奉仕し、国に恩返しができることは私の人生最大の名誉だ」と述べ、喜びをあらわにしました。

そのうえで、「イギリスが深刻な経済の課題に直面していることは疑いの余地がない。国が安定と団結を必要としている今、党と国を1つにすることを最優先に取り組んでいく。誠実さと謙虚さをもって奉仕することを誓い、イギリス国民のために日々働いていく」と決意を述べました。

リシ・スナク元財務相は、イギリス南部のサウサンプトン出身の42歳。

アフリカから移住したインド系の両親のもと、イギリスで生まれました。

オックスフォード大学やアメリカのスタンフォード大学で学んだあと、大手金融機関などでの勤務を経て、2015年から下院議員を務めています。

おととし2月、ジョンソン政権のもとで、39歳の若さで財務相に抜てきされましたが、ことし7月、不祥事が相次いだジョンソン氏に抗議する形で辞任し、ジョンソン氏が辞意を表明するきっかけとなりました。

前回の党首選挙では保守党員による決選投票でトラス氏に敗れています。

トラス氏が記録的なインフレに対する経済政策として減税を実施すると訴えたのに対して、スナク氏は、インフレを過熱させるおそれがあると批判していました。

今回、立候補の意向を表明した際には「経済を立て直し、保守党を団結させ、国のために尽くしたい」としていて、スナク氏であれば健全な財政運営を行い、イギリス経済を安定させることができると期待する声も出ています。

一方で、ジョンソン前首相の辞任のきっかけを作ったとしてジョンソン氏の支持者からは根強い反発があります。

党首選挙で立候補の意向を示していたモーダント下院院内総務は、24日、ツイッターに声明を投稿し、立候補を断念したことを明らかにしました。

声明では「われわれは今、次の首相を選んだ。この決定は歴史的なもので、わが党の多様性と才能を改めて示すものだ。私はスナク氏を全面的に支持する」としています。

そのうえで「支持してくれた党内のあらゆる立場の人々に感謝している。私たちは国のため互いに、そしてスナク氏に、団結し協力する義務がある。やるべきことはたくさんある」としています。

トラス首相は24日、ツイッターに投稿し「スナク氏が保守党の党首、そして次の首相に任命されることを祝福する。私はスナク氏を全面的に支持する」として、みずからの後任となるスナク氏を支える考えを示しました。

イギリスの新たな首相に就任することが決まったスナク氏について、アメリカのジャンピエール報道官は24日、記者会見で、正式にチャールズ国王の任命を受けるまでは、祝福のコメントは控えるとしたうえで、「バイデン大統領は数日のうちにスナク氏と話をし、引き続き、イギリスと緊密に協力していくことを楽しみにしている」と述べました。

また、バイデン大統領は24日、ヒンドゥー教の1年で最も大きな祭り「ディワリ」を祝う式典に出席し、イギリスの新たな首相にインド系のスナク氏の就任が決まったことについて触れ「画期的な出来事だ」と述べて祝福しました。

イギリスの新しい首相に、インド系のスナク氏が就任することについて、インドの首都ニューデリーではスナク氏の政治手腕に期待する声が聞かれました。

このうち20代のインド人男性は、「インドにルーツがある首相がイギリスの経済的な課題を解決に導くことができたら、私たちにとって、とても誇らしいことです」と話していました。

そのうえで、「両国間の貿易が加速し、インドからの輸出が増えることを願っています」と話し、2国間のFTA自由貿易協定の締結に向けた交渉が進むことへの期待を示しました。

また、20代のインド人女性は、「イギリスでビジネスをしたり、留学したりするなど、イギリスで活躍したいと思うインド人が増えると思います。双方の経済にとってよいことだと思います」と話していました。

ロンドンに住むインド系の住民からも喜びと期待の声が聞かれました。

子ども連れの男性は、「世界中のインド系の人たちにとって、とても大きな出来事で誇らしい。イギリスには、これから厳しい時期が待ち受けているかもしれないが、ディワリは光が闇に打ち勝つことを祝う祭りで、私たちはスナク氏を信頼している」と話していました。

また、教師をしている女性は、「かつてアメリカの大統領にオバマ氏が就任したときと同じぐらい信じられないことで、私が教える子どもたちにとってもすばらしいできごとだ。世界中に広がるインド系社会のつながりを生かし、スナク氏は各国といい関係を築くことができると思う」と話していました。

英与党保守党が、トラス首相の後任としてスナク元財務相を選ぶという、近年まれに見るほど健全な判断を下した。信頼がゼロになった指導者を、金融市場から総じて好意的に評価されてきた人物と交代させたわけだ。だがスナク氏が首相の座に就いても、英国が切り抜けられるのは当座の危機だけに過ぎない。

スナク氏は首相になれば英国では非白人として初めてで、最も若く、金持ちでもある。とはいえ投資家は、スナク氏が掲げる経済政策の基本原則をより気にかけている。結局のところ、2カ月前に行われた前回の保守党党首選で、トラス氏が物価高騰局面において財源の裏付けがない減税を打ち出せば市場にパニックを引き起こす、と予言していたスナク氏の言葉通りに事態は進行。トラス政権が9月23日に大型減税を盛り込んだ「中期財政計画」を公表すると英10年国債利回りは3.5%から4.5%に跳ね上がり、トラス氏は辞任を決断せざるを得なくなった。その後21日までに4.0%に下がった同利回りは、今回の党首選で厄介な存在とみられたジョンソン前首相が出馬を断念したこともあり、足元ではさらに3.7%に落ち着いている。

こうしたスナク氏に対する市場の信頼には、具体的な価値がある。サンデー・タイムズ紙が政府予測を引用して伝えたところでは、トラス政権下ならば2027年までに公的債務の対国内総生産(GDP)比を引き下げるには、720億ポンドの歳出削減もしくは同額の増税が必要だった。しかし既に、財源なしの減税450億ポンドのうち約300億ポンドは撤回され、財源不足の合計は400億ポンドに縮まっている。そこにスナク氏が次期首相になるとの見通しで借り入れコストが低下した結果、不足分は300億ポンドになった、と英予算専門家の1人がBreakingviewsに明かした。

残る財源不足の半分前後は、スナク氏が財務相時代に導入してトラス氏が撤廃した給与税の引き上げを復活させることで賄われてもおかしくない。スナク氏は、投資家からの信頼を利用する形で英国債利回りをまた上昇させることなく、増税の先送りに動こうとする可能性もある。ただ、どんなケースになっても英国民には、一段の増税か、重要インフラ向け投資の削減、あるいは現時点でもやりくりに追われている公共サービスがもっと縮小されるという喜ばしくない未来が待っている。

より長い目で見た場合、スナク氏にとっても保守党内の情勢を含めた政権運営環境は厳しくなりかねない。所属議員らは恐らく、保守党には経済運営能力がないと判断されて2025年までに実施される総選挙で敗北するのを懸念し、スナク氏を党首に選んだのだろう。しかし党内右派はスナク氏の増税路線を好ましく思っていないし、党内のリベラル寄りの勢力はスナク氏が英国の貿易活動の妨げになった欧州連合(EU)離脱を支持したことで不信感を持つ。一方英国は生産性低迷という長期的課題と、エネルギー料金高騰に伴う生活費危機という大きな問題に直面している。そうなるとスナク氏と市場の蜜月関係が一段落してしまえば、同氏は議会と国民の支持を確保し続けるのが難しくなるだろう。

イギリスのスナク元財務相は今月20日に辞任を表明したトラス首相の後任を決める保守党の党首選挙で、立候補の条件となっていた党の下院議員100人以上の推薦を取り付けただ1人立候補し、24日に新しい党首に選ばれました。

スナク氏は25日、首都ロンドンのバッキンガム宮殿でチャールズ国王に任命され、首相に就任します。

スナク氏はアフリカから移住したインド系の両親を持ち、イギリスで初のアジア系の首相となるほか、42歳5か月での就任はイギリスで20世紀以降、最も若い首相となります。

就任後、スナク氏は日本時間の25日午後7時半すぎから、首相として初めて国民向けに演説を行う予定です。

イギリスでは9月の消費者物価指数が前の年の同じ月と比べて10.1%の上昇となるなど記録的なインフレが続いていて、国民の多くが生活に不安を抱いています。

また、保守党政権下の首相はこの6年余りで5人目となり、保守党への批判が高まるなか総選挙を求める声も出ています。

このため政権のかじ取りを担うスナク新首相にとってインフレ対策や政治への信頼回復が喫緊の課題となります。

イギリスの複数のメディアによりますと、与党・保守党の新しい党首に選ばれたスナク氏が25日、ロンドンのバッキンガム宮殿でチャールズ国王に任命され、首相に就任しました。42歳5か月と、イギリスの首相では20世紀以降最も若く、初めてのアジア系の首相となります。スナク新首相はこのあと首相官邸前で国民向けのスピーチをする予定です。

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