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プーチン大統領は、25日に放映されたインタビューで、ロシアはウクライナ戦争に関わる全ての当事者と交渉する用意があるが、ウクライナとその西側の支援者が交渉に関与することを拒否していると主張した。

プーチン氏は、国営テレビ「ロシア1」に対して「われわれは全関係者と受け入れ可能な解決策について交渉する用意があるが、それは彼ら次第だ。交渉を拒んでいるのはわれわれではなく、彼らだ」とした。

一方、ウクライナ大統領府のポドリャク顧問は、プーチン氏は現実に戻り、協議を望んでいないのはロシアのほうだと認める必要があると強調。ツイッター「ロシアは一方的にウクライナを攻撃し、市民を殺している。ロシアは交渉を望んでおらず、責任を回避しようとしている」などと投稿した。

ウクライナでは、ロシアによる発電所への攻撃で大規模な停電が発生。ゼレンスキー大統領は、夜のビデオ演説で、ロシアは2022年の最後の数日間を暗く困難なものにすることを狙っていると述べた。

「暗闇は、われわれが占領軍を新たな敗北に導くことを妨げるものではない。しかし、どんなシナリオにも対応できるようにしておかなければならない」と語った。

フランシスコ教皇は25日、バチカンのサンピエトロ広場でクリスマスのメッセージを読み上げました。

この中でフランシスコ教皇は「10か月にもおよぶ戦争による荒廃で故郷を遠く離れることを余儀なくされ、暗く寒いなかでこのクリスマスを迎えているウクライナの兄弟姉妹たちに思いをはせよう」と述べました。

そのうえで「この無意味な戦争に直ちに終止符が打たれるよう願う」と述べ、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を一刻も早く終わらせるよう訴えました。

また、フランシスコ教皇ウクライナへの軍事侵攻で穀物の輸出に支障が出ていることを念頭に、アフガニスタンやアフリカ諸国などで何百万人もの人々が飢餓の危険に直面しているとして危機感をあらわにしました。

ウクライナでは24日から25日にかけても各地でロシア軍による攻撃が続き、南部の要衝ヘルソンでは、ロシア軍の攻撃によって16人が死亡しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領はクリスマスの25日に公開した動画で「ロシアは持てるものすべてを失った年だった。その損失を、ウクライナのエネルギー関連施設などを攻撃し、誇張して伝えることで埋め合わせようとしている」と、非難しました。

また、国内には5500以上の避難場所が準備されているとして、国民に攻撃への備えを呼びかけるとともに「ウクライナ人が団結し、互いを支え合えば、敗北することはない」と述べ、徹底抗戦を続けていく姿勢を改めて強調しました。

一方、ロシアのプーチン大統領は25日、国営テレビで「すべての関係者と解決策について交渉する用意はあるが、それは彼ら次第だ。交渉を拒否しているのはわれわれではなく彼らだ」と述べ、ウクライナや欧米を一方的に非難しました。

さらに「ロシア国民の99.9%は祖国のためにすべてを犠牲にする覚悟がある」と主張し、侵攻を続ける考えを改めて示していて、年末を迎えるなか、戦闘が収まる兆しは見えていません。

ロシア安全保障会議の副議長を務め、プーチン大統領の最側近の1人でもあるメドベージェフ前大統領は、ロシアの核兵器とその使用に関するルールが、西側がロシアに対して戦争を始めるのを防いでいる唯一の要因と述べた。25日に発行されたロシースカヤ・ガゼータに寄稿した。

ウクライナの「非常に不快な、ファシスト的政権」が取り除かれ、完全に非武装化されるまで、ロシアは戦争を継続すると表明した。

メドベージェフ氏は「西側諸国は、核戦争を含む本格的な戦争をわれわれに仕掛ける準備ができているのか」と寄稿。

「それを阻止している唯一のものは、ロシアが核抑止力に関する国家政策に基づいて行動するとの認識だ」とした。

プーチン大統領やその他の高官はこれまで、ロシアの核兵器に関する政策として、領土の一体性に対する脅威がある場合には、核兵器使用が可能と繰り返し述べている。

ウクライナとロシアの地元メディアは26日、ロシア南部サラトフ州のエンゲルスにある空軍基地で2回爆発が起きたと伝えました。

爆発が起きたのは26日の未明で、現場ではサイレンが鳴り響き、消防隊員が現場に向かったということです。

サラトフ州の知事は26日、SNSに、「軍事施設で起きたことについては確認中である。市内の住宅地での緊急事態は発生していない。民間のインフラには被害はない」などと投稿しています。

これについて、ロシア国防省は26日朝、ウクライナ無人機による攻撃を受けたとロシアの国営通信社を通じて発表しました。

そのうえで、「無人機は撃墜したが、そのときの破片が落下し、ロシア軍の兵士3人が死亡した」としています。また、基地の航空機には被害は出ていないとしています。

一方、ウクライナ空軍の報道官は地元メディアに対し「われわれがよく知る新たな『爆発』が起きた。ロシアがわれわれの土地で行っていることに対する結果だ」と述べ、ロシアへの攻撃を示唆しました。

エンゲルスの空軍基地は、多くの戦略爆撃機が配備されているロシア軍の戦略的な重要な拠点ですが、今月5日も爆発が起きてウクライナ側の無人機による攻撃とみられていて、ロシアの独立系メディアは長距離戦略爆撃機ツポレフ95が2機、損傷したと伝えていました。

プーチン政権は、ロシア領内での攻撃への警戒を強化する中で、ウクライナ側から再び攻撃を受けたとして事態を深刻に受け止めている可能性があるとみられます。

エンゲルス空軍基地は、首都モスクワから南東におよそ700キロ離れたロシア南部サラトフ州にあります。

またウクライナ東部との国境からおよそ500キロ、ウクライナ軍が拠点とする地域から600キロほど離れています。

戦況を分析しているイギリス国防省は今月6日、エンゲルス空軍基地について30機以上の爆撃機が配備されているロシア軍の主要な拠点だと指摘しています。

複数の欧米メディアは、この空軍基地には核兵器貯蔵施設があり、核兵器を搭載できる戦略爆撃機などが配備されていることから、ロシアの核戦力の拠点としても重要な場所だと伝えています。

またロシアの独立系メディアは、この空軍基地はウクライナ各地のエネルギー関連施設などへ空爆を行っている爆撃機の出撃拠点だと伝えています。

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