「北の知床から南の西表まで、これほど多様性に富んだ美しい森を持つ国は他にありません。日本のどこの町でも近くに森や川や海がある。東京のような大都会だって一時間も列車に乗れば、イノシシが出るような山林のある所に行ける。静かで空気がきれいで森の水はそのまま飲める。世界には飲める水の出ない所がたくさんあるんです」
日本は世界に冠たる森の国。縄文時代以来、日本の文化的基層は森とのかかわりの中で築かれたのだと思います
「第二次大戦をはじめ、日本は過去何度も苦境を乗り越えてきました。資源がないのに今こんなに豊かになった。なぜか。やはり美しい森、自然があったからだと思う」
日本は戦後の高度成長の中で、その世界有数の原生林を破壊してきた。
「森林を守るべき林野庁が多額の補助金を出して天然混交林をつぶして単一の針葉樹林を植林してきた」と憤る。
田舎の人が皆、自然を愛しているなんてウソっぱちですよ。
(日経新聞夕刊)
- 作者: C・W ニコル,片岡鶴太郎
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