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「ああ、面白かった」と死ねる、そんな生き方ができる国に 〜村上もとか氏インタビュー

 江戸時代の人は30年から40年しか生きないのに、楽しく遊んだり、あるいは必死に勉強したりしていたはずです。例外はあったでしょうけど、そうでなければあれだけの都市や文化、学問は残せなかったと思う。「どうせ人生なんて大したことないんだから、もう適当でいいや」ではなくて、ある意味あっけらかんと、かつ、ひた向きに生きていたんじゃないか。だったら、今の我々から見たら、すごいことだなとあらためて思ったんです。

 ひとつは、友達というのか、ご近所さんと言ったらいいのか、知り合いと言ったらいいのか分からないんですけど、そういう人間関係を、現役であろうがなかろうが、会えば、「ようっ」と言って話せる人間関係があること。それから、今思ったんですが、たぶん人間の幸せって「教養」だと思うんですよ。

「今まで知らなかったことをどんどん深めてみる」というのは、本当に楽しいこと。人間が人間であるが故の面白いところ。人間だからこそ持っている楽しみ方だと思いますよね。

江戸時代の人たちを支えていたものがあるとしたら、それじゃないでしょうか。