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『歴史に観る日本の行く末』
P177

 帝国大学法学部は、松陰の弟子、伊藤博文が、役人のための士官学校として作った。ただし、松陰そのものと彼の志をどこかにおき忘れた。
 伊藤が作った東京帝国大学法学部は、役人のための士官学校(高級官僚養成所)であった。しかも彼は、政治家養成に無関心であった。そのために、松下村塾出身者等の維新の元勲が死ぬと日本に政治家は絶滅した。仕方がないので役人が政治家を代行した。転落はここに始まる。役人は自分の責任で試行錯誤(trial and error)ができない。未来が予期できない状況下での決断ができない。まことに、マクス・ヴェーバーの言のごとく「最良の官僚は最悪の政治家」なのである。松陰精神は滅却された。

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