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時事放談

堺屋太一
内閣に居るとよくわかるんですがね、緊張感が緩むんです。だからね、緊張してるときはもう閣僚の選択もそうですし、閣僚の行動も非常にきちっとしてます。で、えーそのう、内閣がチームとして動いている。ところがね、政権末期なってくると、次のことを考え出すから、大臣が緩むんですね。で、人選も緩みます。で、各派閥もね、次のこと考えるから、今のうちこいつ入れてくれという話になるからね、やっぱり仰るようにまあ末期かどうかはわからんとしてもまあ緊張の状態が低下してる一つの現れですね。

堺屋太一
私はねえ、民主党のねえ、一つの欠点ちゅうのはねえ、非常に政見政策についての幅がある。政見の幅の広い政党ですね。だからね、もう、色々な人が集まって、それで一つの政策を作っている。だからね、敢えて言えば、ルーズベルト時代のね、その少数派大連合なんですね。だからそういうのをね、どうやってまとめていくかというのがね、やはりルーズベルトクラスの政治家が要る政党だと思うんですよ。そういう人が出たら、この少数派大連合というのはね非常な力を発揮する。いい部分をその都度採って改革ができるんですが、それが出来なかったら中々まとめにくい。

藤井裕久
私はあのう若い人たちにいつも話をしてることがあるんです。あの、「今、君ら外から言われるだろ?」と。「だけど、自民党だってねえ、昔は大変だったんだよ」と。例えば、鳩山さんが日ソ交渉に行ったときはですねえ、吉田自由党系の人はですねえ、あの、鳩山さんが涙流しておられました。あのう、予算委員会で。あんまりみんながいじめるもんで。そして帰ってきたら80人集団欠席してるわけです。「君ら80人集団欠席したことあるのか?」と。まあ、そう言うんです。それからねえ、あのう、消費税で、一般消費税で、大平さんが負けたときですねえ、福田さんと大平さんが同じ政党なのに本会議に2人の総理候補を出したわけです。「こんなこと君らやってないだろ?」と。「だけど、自民党というのはしぶといだろ?」。あのときマスコミにこてんぱんにやられたんですね。だけど、まとまったんです。「君らもねえ、そのう、仰るようにねえ、色んな考え方の違いあるんです。あるんですがね、まとまるっていうことを考えるならばねえ、自民党のしぶとさを見習え」と。いうことを私はずっと言ってきてるんです。今でも言っとりますけど。

堺屋太一
自民党のねえ、まあ、特に二大政党になる前の自民党ね、実はもう政権を獲るための組織ですからねえ。だから、政権獲りたい人は全部集まってるわけです。意見は色々なんです。で、その都度、俺がという人が対立して。だけども、社会党に渡さないために結束してるちゅうところありましたからね。それはまあしぶとかったし、それなりのコンセンサスで日本の復興・成長はやってきたんです。ところが、転換はできない。それでは改革はできない。ここが一番ねえ、自民党が困ってるとこなんです。

堺屋太一
(「2世議員(東京生まれ 東京育ち 私立大)」と「試験官僚(地方出身 東大法学部)」について)受験ばっかりやってきてねえ、自分が正しいとしか思えない性格なんですよ。だから、こっちの方が問題。各地で子供の頃から秀才だ天才だと言われてそれで受験勉強して、で、東京大学へ入った途端ね、俺は何でもできると思うんですよ。受験で合格したら、もう美意識だろうがね、芸術だろうがね、俺がやったら何でも出来る。まるでねえ、100メートルで競争したからねえ、レスリングでも勝てるてなねえ、そんな人ばかりなんですね。それがねえ、「自分たちは正しい」と思ってねえ、段々段々自分たちの仲間意識になっていく。だから、実を言うと、まだ2世の方が罪が軽くて、東大法学部で凝り固まった官僚というのはねえ、段々と難しくなってくる。

藤井裕久
唯我独尊でねえ、純粋培養が役人だということが書いてありました。これはねえ、昔の帝国陸軍だと私は思うんです。帝国陸軍が日本を誤ったと同じようなね、形で誤る可能性というのを持っているということは事実なんだと私は思ってます。
ただねえ、2世の方も酷すぎるんですよねえ。プロ野球の野球の選手でも囲碁でも将棋でもいいんですけど、2世の人が出ようとするんですけど、結局ダメになっちゃうんですよ。それは2世が実力がないからなんです。こういうことですね。ところがですね、政治の世界は2世だとそれだけで通用しちゃうんですね。