田中秀征の一言啓上 麻生首相に感じぬ問題意識 総選挙では改革論争を
これでは“究極の世襲内閣”と言われても仕方がない。
問題は、政界を見渡しても、その祖父や父を上回る人材がほとんどいないことだ。
ほとんどの世襲政治家が、親を上回らないのなら、政治は全体的に著しく劣化していることになる。
鉢植えの花による政治判断や政策判断には、世情に疎いことによる欠陥が伴うことは避けられない。
今までの政策路線の延長上を進む。それは世襲政権の宿命と言ってもよい。なぜなら、価値観が大きく変われば、世襲の効用も薄れてしまうからである。
今回の景気対策は“景気刺激策”というより“救済策”である。
必要なのは、中・長期の成長戦略であり、そのための大胆な構造政策である。
総裁選では行政改革や官僚改革は実質的な争点にはならなかったが、総選挙では一転して最重要のテーマになることは間違いない。