なぜ北は田母神氏の発言にかみつくのか。日本との正常化で手にする経済支援の金額をさらに上乗せしたいがためであり、日本が国際社会にアピールしようとしている日本人拉致問題を「相対化」したい狙いのためだ。
6者協議参加国のうち、日本以外の各国は皆、戦勝国であり、日本の「敵」であった。彼らが自らの「正義の歴史」を否定することなどありえない。
ブッシュ政権で北朝鮮「和解」を現場でしかけたヒル国務次官補は北の拉致をとがめる日本に対して、北朝鮮「侵略」を激しく批判したという。
無責任な河野談話を公表し、北京の指導者たちに朝貢した彼の「売国的」な政治責任はこれまで一切問われることはなかった。こんな男が「日本の良心」とされたのだ。その倒錯の裏にあるのが田母神バッシングなのである。