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浜矩子氏の<君の内需は私の外需>は内需転換に消極的なのか?〜3月29日毎日新聞朝刊[時代の風]+朝日新聞朝刊2月下旬の浜氏聞き書き

相手に譲歩を求めるなら、こちらも進んで少なくともそれと同程度は譲歩する。それが互恵原則だ。絶対に相手より損はしないぞ、という相互主義のケチくささとは対照的だ。

グローバル時代の今日において、各国が外需の落ち込みを内需転換で補えると思うのは愚かだ。しかも、その内需をお互いに開放しあわず抱え込むというようなことで、なんとかなるはずはない。みんなの内需がみんなの外需なのである。

グローバル競争を強いられている企業が雇用を守りつつ、破綻に陥らぬようにカジを取る。その「黄金の均衡点」を見いだすのはものすごく難しい

「人」を考えたつつましいシステムが動けば、地球も元気を取り戻せる。ここまで環境を追い込んでしまうと保護する必要があります。それでも環境、グリーンだけが世界同時不況を克服する魔法のつえのように言われるのはいかがわしさを感じます。

でもおかしいのは、カネ余りなのに、そのカネはどっかへ行ってしまっていて、財政出動どころか、政府紙幣の話まで出て、内需拡大と言っている。すごく効率の悪い話です。海外で跳びはねているジャパンマネーを呼び戻して使えば、収益もあがり、税収も上がる。それが、最も本質的な解決方法と患うのです。

あしき平等は非効率ですが、ふるい落とされた人を経済活動の中に戻して、経済基盤を広げる、そして有機的な役剖を果たしてもらえるような政策体系をつくればいい。オバマ米大統領が就任演説で「一部の人間に富を集中させることによって問題は解決しない」と述べたのも同じです。日本も内需拡大という言葉ではなくて、経済基盤の再生、拡大という言葉を使うべきではないでしょうか。

グローバル化の時代、仕組みだけを整えても運営はできない。精神論ですが、心意気、魂、人間らしさが出てこないと、輝きは増しません。デュマの「三銃士」に「一人はみなのために、みなは一人のために」という言葉があります。人間の一段の浄化が求められているのです。

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