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国谷裕子が語る仕事-3

テレビは、自分の未熟さをさらけ出してしまう。

私は荷が重いと考えるよりは、むしろ経験不足を克服できる絶好のチャンスだと感じていました。今こそ鍛えられているという充実感があったのです。

 「クローズアップ現代」は、17年間変わることなく、世の中で起きている事柄の底流を伝えることを狙いとして続けられてきた番組です。

 番組スタッフは時間をかけて取材し、VTRを制作してきますから、それを軸に検討を重ねます。

しかし、初めてVTRを目にする私には、情報が整理されていないとか、伝えたい事実が分かりにくいと感じることもあります。

番組キャスターという私の仕事はできる限り視聴者の目線に立ち、その感覚を大事にすることが重要な役割です。最も大事にしなくてはならないメッセージは何なのか。それをどう伝えることがベストなのか。番組スタッフの熱い思いを受け止め、自分が納得した内容を自分の言葉で話す努力を重ねていきます。

 テレビは何でも映し出すと、いつも感じています。それは、私が発する言葉一つ、表情一つにも言えることで、だからこそ仕事には労を惜しまずと、いつも自分に言い聞かせています。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090718#1247867943