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平成20年 政治資金報告書 小沢氏、カネで着々基盤固め

 資金の「傾斜配分」が強まったのは、参院選があった19年から。菅氏は計1億2394万円、鳩山氏は計9933万円をそれぞれ受領。両氏は衆院補選や参院選に出馬した系列候補の支援に充てた。一方、小沢氏に距離を置く岡田克也副代表(現外相)への支出は支部活動費などを除けば58万円だった。


 19年参院選での勝利前後からは、次の衆院選をにらみ自民党の大物に挑戦する候補者を中心に資金投入が開始された。

 「ここを民主対自民の象徴区にする」。自民党森喜朗元首相と戦う田中美絵子氏を公認する前の19年6月、石川2区に計4千万円を支給し、後に田中氏の猛追で話題となる“大物食い”への布石を打った。


 麻生太郎首相が早期の衆院解散・総選挙をちらつかせた20年秋、小沢氏は「臨戦態勢」を敷き、範囲を拡大。全国を回り一新会メンバーや、同会入りが期待される新人候補への資金投入を本格化した。