建国以来の60年は、前半が毛沢東の革命の時代、後半がトウ小平の改革の時代である。前半は、経済がほとんど成長せず、政治は文革の混乱と権力闘争に明け暮れた。中国が経済大国に変わったのは後半に入ってからである。トウ小平の強い指導力で市場経済システムに転換した。外国資本を導入し、勤勉な労働力に恵まれ、世界の工場となった。
中国の軍備拡張は江沢民前国家主席になってからだ。中国の市場経済は自由で公正な市場競争ではなく、共産党の指導する「社会主義市場経済」だった。権力を独占する共産党幹部がコントロールすれば、富は権力者に集中する。権力者と資本家が結合した「官商癒着」という言葉が生まれた。
胡錦濤国家主席になって、「民のための政治」「調和社会の建設」が叫ばれている。その実現のかぎは政治の民主化だ。中国は強さより豊かさを目指すべき段階だ。
ネトウヨ(山際澄夫・古森義久ほか)はこれを一緒くたにするけど、元々中国はスサノオの国で、それを共産主義が抑えつける格好になっていて、綱引きを行っている。
我々は民主化が進む方向で対処すればいいのだが、ネトウヨが足を引っ張る。