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【次代への名言】坂の上の雲編(2)

この豪気な人物は幼いころ、「泣き味噌(みそ)の鼻垂れ」だった。母、貞子が幼い真之の乱暴に耐えかね、「お母さんもこれで死ぬからお前もお死に」と短刀を持ち出したエピソードは有名だが、好古の場合には逆に、貞子はいつも「この子は一人前になれるだろうか」ともらしていたという。

「生涯徳利(とっくり)一本と湯豆腐で快活に清貧を楽しむより他に望みなき身を持ちながら、随分辛棒(しんぼう)強く働くには自らを可笑(おかし)く思ひ居れり」