「選挙至上主義者」といわれる小沢は、参院選で単独過半数を確保することが最大の関心事なのだろう。その先には、もう一歩進んだ政界再編があるかもしれない。
ところが、大マスコミの関心は目先の小沢批判である。
ようやく定例会見に応じるようになったものの、ぶっきらぼうで、中途半端な質問には記者に突っ込みを入れてくる小沢に対し、恐れを抱いたり、反感を持っている記者が多いのだろう。
自公政権に慣れ親しんできた大マスコミからすれば、小沢に既得権益を奪われかねないという危機意識もある。それやこれやで小沢批判が続いているが、大半は小沢という人物を見間違っている。ハッキリしているのは、小沢が政府に対し、政策などで直接注文をつけた事実を伝えた記事がないことです
「政権交代という変革を具現化した小沢抜きにして、官僚との闘いには勝てません」(歴史作家・加来耕三氏)
「脱官僚、政治主導を実現していくのはこれからが本番です。どんな批判が出ようが、小沢の剛腕が必要になる。若い議員の多い民主党は小沢のような強烈な政治家がまとめ上げていかないとバラバラになってしまう。だから政府は鳩山、党は小沢でキッチリ押えていけばいいのです」(山口朝雄氏=前出)