「責任はあるとは感じますけれど、それほど考えないですよ。市川家は代々これだけの方々が継いでこられたので、次につなげていきたいとは思いますが、その方その方の運もありますから。九代目團十郎には男の子がいなかった。聞いた範囲では、九代目さんは『高時』を演じるとき、北条氏は九代で終わっているので『北条九代』というせりふに、九代で終わるという思いを込めていったそうです。海老蔵が結婚するといったのはひとつの責任感の表れと思っていますが、ただ家を継ぐためというのではなくいい人が現れたということです。縁だと思いますね」