ダンディであることの、難しさってば。@新人公演『カサブランカ』
終演後、「カチャに足りないものってなんだろう」とうなるわたしに、友人がすっぱりと「男臭さでしょ」と言い切った。「大人の男に見えないもん」と。
スーツの着こなしや仕草について、彼はとてもがんばって作っていた。
初主演する子が、トップを丸コピするのはスタンダードなので別にいい。コピーできる技量があるってことだ。技術のない子はコピーすらできない。
彼はこの時点ですでに88期の新公主演者、WS主演者3人を抜いた扱いが決定している。プログラムの扱い、単独バウの主演。真意はどうあれ、年功序列を表向きはなかなか崩さないタカラヅカにおいて、ここまで簡単に性急に同組内でポジションを変えてくるのは、そうそうあることじゃない。
トップスターになることが彼の宿命ならば、その宿命を眺めたいと思う。
宙組の先代のトップスターもまた、入団と同時にその宿命を背負い、キラキラ笑顔の下でいろんなものと戦ってきた人だった。
当代のトップスターは反対に、路線外認識から長い時間を掛けて真ん中へたどり着いた人だ。
いろんなキャラクタがいることが、タカラヅカのおもしろさ、素晴らしさ。
ジェンヌ人生は一通りではなく、ジェンヌの数だけあっていいと思う。
早くスーツを着こなせるようになって欲しいなあ。いやその、すっごく一途に作って、演技していたことはわかるんだけれど。そのがんばりはあっぱれなんだけど。
がんばっていることが見えないように、ふつーに男として舞台に立ってくれるといいな。
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