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トヨタが滅んで日本が本当に生き返るか?

私はしばらく前から、世界の人々の日本製品への信頼が傷ついて失われてしまうことを恐れていた。そうしたら、もう彼らは割高な価格で日本製品を買ってくれなくなるからである。

日本の製造業において優秀だったのは、工場で働いていた工員たちだった。彼らは、真面目で勤勉で細かいところによく気がつく、世界で最高の労働者たちだった。それに比べて、ホワイトカラーの能率は悪く、経営者も凡庸だった。しかし、優秀な工員たちが作り出す製品は、そうした欠点を補って余りあるものだった。

1980年代半ばから、円高が進行して、日本の工場が海外に移転するようになった。無能なホワイトカラーが切られずに、優秀な工員たちが切られたのは、なんとも皮肉だといえよう。そして、いま日本企業はその代償を払っているのかもしれない。