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人が育たないのは“就活”のせい!? 時代遅れの新卒採用の弊害 | なぜ職場で人が育たなくなったのか | ダイヤモンド・オンライン

「かつて、経済成長が続いていた頃のビジネスパーソンは、混沌に放り込まれて、なんとかする、ということを経験してきました。ひとりで米国支社を作って来い!というふうに。で、やらざるをえない。そんなチャンスがごろごろあったので、そりゃあ人は成長しますよね」

組織内部の昇進の仕組みも、評価の仕組みも、人材育成の仕組みも、会社の中身はそっくり変わってしまったのに、その「入口」であるところの採用の部分だけ従来と同じやり方を続けられるはずがない。にも関わらず、いまだに同じパターンが続いている。これでは、ミスマッチが起きて当然です」

「いまの就活=採用の慣行でいくと、大学3年生の秋になって、初めて“よのなか”のことを考え始めて、企業の情報を集めたりする。ある時点で急に始まる“しんどいこと”というのが多くの学生のとらえ方でしょう。その“苦行”に入る前は、とにかく遊ぶ時間。大学に入って楽勝科目を取り、効率のいいバイトをして、サークル活動を楽しむ。社会に対して閉ざされた状況で、ぐるぐる回っているだけ、という学生があまりに多い。


単純に自由を謳歌するのではなく、非効率かもしれないけれど世代の異なる人たちにもまれるようなバイトをするとか、長期のインターンシップに参加するとか、社会と接点を持った活動をしてみるのは役に立ちます。自己分析をしたり、エントリーシートを書いたりという、いわゆる就活準備の前段階の経験と学びによって人間としての力を高めることが必要だと思うのです。“こういう分野でがんばりたい”と考えるようになるきっかけが、少しでも早い時期に持てると、いい就職ができるでしょうし、どこに行っても成長のポテンシャルが生まれるのではないでしょうか」

「企業が学生と早い段階で接触したりすると、すぐに“青田刈りだ”などと言われてしまうが、学生とオトナがコミュニケーションする機会を増やしていくことが望ましい。業界のこと、自社のことを知ってもらう”という意味でのコンタクトの機会を1年生2年生にも提供するべきでしょう。両者の接点が少なく、ギャップが大きいためにミスマッチが生まれているからです。また、学生に対して、オトナ目線での厳しいフィードバックをすることを積極的にしていくべきです。」

「なんらかのプロジェクトを任せること。これがいちばんいいやり方でしょう。いきなり米国に放り出して“支社を作ってこい!”という時代ではありません。かつては手っ取り早く一人前にするための有効な方法だった“厳しい営業”も、営業自体がかつてほどダイナミックではなくなった現状では、難しい。若手を主体に人事制度を構築させるとか、エコロジー施策を立てさせるとか、社内外へのバリューを出して評価する、というようなことが、比較的短期に能力アップさせるでしょう」

 このように、会社にできることもありますが、限界もあります。佐藤さんの本のサブタイトルは、「会社に頼れない時代の仕事選び」。会社の側も、一生頼られることを保証できない以上、個人が成長するために社内外を問わないネットワークを作ることが有効でしょうし、それが会社への利益をもたらす局面も必ず出てきます。

 会社が与える機会以外にも、成長のためのリソースはある。できる若手はすでにそれに気がついて、佐藤さんが「プロ学生」と呼ぶ、学生でありながら社員並み、あるいは社員を超えるような仕事ぶりを発揮している学生が登場してきています。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100225#1267065154
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100216#1266279555