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『保守の遺言』
P4

 今回、自民党有権者から見放されたのは、保守党がなさねばならない「改革」を忘れてしまったからともいえる。ただ、民主党が行う政治をみていても、何を変え、何を変えるべきではないのかが、わかっていない。つまり、保守の本質がわかっているようには思えないのだ。このままでは早晩、民主党も政権の座から転落するであろう。
 私が、いまあえて「保守とは何か」を問いかけたのには、もうひとつ理由がある。それは米ソ冷戦終結以降、諸外国はそれぞれのアイデンティティを見いだし新しい軌道に乗りかけているというのに、日本だけがそれをできずに、漂流し続けたままという現実である。

P125

 現代のような激動の時代に対応するためにもっとも基本的で、かつ大事なことは、先の「善」ともつながる「道」、つまり「道徳性」である、と哲学は教える。テクニックでもなければ理屈でもない。道徳性あるところに、人は安心し、共鳴と協力の情熱、そして勇気が湧き上がる。それが政治の源泉である。
 カントの『実践理性批判』の最後に、こんな一説がある。
「繰り返し繰り返し考えれば考えるほど、常に新たに私に迫り来る大きな感嘆と崇敬の念をもって心を満たしてくれるものが二つある。自分の上にある星が輝いている大空とわが内なる道徳律とである」
 若き日の私は、この教えに沿って勉強し、生きてきたように思う。自らの行動を律するとき、わが内なる道徳律が存在し、私もそれに従って行動してきたにすぎないということだ。

「日本だけがそれをできずに、漂流し続けたまま」なのは自民党と産経が冷戦期の理屈を盾にしてこれを阻んだからである。
だから、彼らのことを「自称保守」と言うのである。
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