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タカラジェンヌ:95歳の夢 葬儀後に音楽学校の入学願書

 英子さんは大阪市で育ち、祖母や兄と宝塚観劇に出かけるのが大好きだった。「宝塚を受験する」と決心したが、しつけの厳しい祖母に「観劇するのと孫が受験するのは違う」と猛反対され泣く泣くあきらめたという。

 タカラヅカへのあこがれは長く封印していたが、80歳を過ぎて入退院を繰り返すようになるころから、光蔵さんの妻よし江さん(67)に歌劇の思い出話をひんぱんにするようになる。華やかな舞台、ロビーの赤じゅうたん。「観劇後、私もこの舞台に立つんやと思いながら帰ったものだ」と何度も振り返った。


 ある時には、よし江さんが英子さんの入院先から帰宅直後に呼ばれ、慌ててベッドに戻ると「やっぱり、反対されても宝塚を受験したかった」と長年の思いを一気に語り出したこともあったという。