米軍の言いなりだった自民党政治が終焉（しゅうえん）を迎え、せめて普天間基地の県外移転を打ち上げた鳩山由紀夫政権は、実にあっさりと白旗を掲げた、代わりに登場した菅直人政権はといえば、就任早々の所信表明演説や６月２３日の沖縄全戦没者追悼式で、とんでもない暴言を吐いている。
現状を全肯定し、今後も改めるつもりなどさらさらない本音が、露骨なまでに透けて見えていた。
尖閣諸島の問題が深刻化している。毅然とした態度を貫かなければならないのは当然でも、それはそれ。軍事植民地としての沖縄の現実が正当化される材料に利用されるようなことがあってはならない。
