財務相会合は６日、市場で決定される為替レートシステムに移行し、通貨の競争的な切り下げを回避するとの共同声明を発表した。
ガイトナー米財務長官
「Ｇ２０で提案し、きょう協議したのは、大規模な対外不均衡の再発生で将来の成長が脅威にさらされるリスクを低減するため、どのように協力の枠組みを構築するかということだ」
「経済を理解する理性的な人であれば、量的な制限や厳格な目標を課すことが最善の方法だとは考えないだろう」
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「われわれは米国の量的緩和を重視している。それは、中国だけではない」
会合終了後の共同記者会見で、米国が３日に決めた追加緩和について、中国財務部の王軍副部長は、新興国を代表する形で懸念を示した。
非難の声は世界中で噴出している。「ヘリコプターで金をばらまいても、何もいいことはない」と、ブラジルのマンテガ財務相。欧州でも、ショイブレ独財務相は「世界に余計な問題を課すだろう」と語った。
これに対し、ガイトナー米財務長官は６日朝、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）の代表らと朝食を取りながら、先に韓国・慶州の２０カ国・地域（Ｇ２０）財務相・中央銀行総裁会議で提案した経常収支を目安にした不均衡是正案を説明。中国包囲網への工作を進めていた。
しかし、会合後は一転して、「何をもって（黒字が）過剰とするのか、単一の数字を当てはめるのは不適切だ」と述べ、数値目標導入の事実上の放棄に追い込まれた。
