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海外から引く手あまたのはずが…JALリストラパイロットの“明暗”

 B747「ジャンボ」はJALがかつて世界最多を保有したことで有名だが、老朽化による燃費の悪さでJALの経営を圧迫した要因の一つとされた。今年度中に全機が退役する予定で、同時にパイロットも不要になる。自動車と違ってパイロットの免許は機種ごとなので、ジャンボの免許しかないパイロットはもはやJALでは仕事がない。

「ただし、世界の貨物専用機は将来もジャンボが主流です。しかも中国では、航空旅客だけでなく航空貨物も爆発的に増えています」(WASINCの高橋佳裕・財務担当役員)


 中国国際貨運航空では、最大80人のJALの機長を受け入れる用意があるという。応募条件は57歳以下、機長としての操縦時間が500時間以上など。2年契約で年収約20万ドル(約1600万円)というから、更生できた場合のJALの機長とあまり変わらない。このほか、中国の中堅航空会社やトルコ航空などが、別機種のパイロットも募集しているという。

「派遣パイロットはJALも使っていて、航空業界ではありふれた存在です。ただ、欧米ではリストラは若い人からなのに、JALは高齢者からなので、派遣パイロットには少ないベテランが大量に流れ込んでいる。このため各社とも活気づいているようです」


 では、次々と転職が成功しているかというと、そうでもない。まず、生活拠点が中国などになり、ここで尻込みする人が多い。


「まだ小学生の子どもがいるので、学校の問題などが心配です」(現役機長)


 また転職が決まる前に、相手の航空会社の入社試験などを受けなければならないが、健康診断で再検査になる人が多いという。


「国の定期チェックをパスしてきた人たちですが、日本より中国は厳しいうえ、慣れない経験で、体調を崩す方が多いようです」
 と先の業界関係者は言う。