全米リアルター協会(NAR)が20日発表した12月の中古住宅販売戸数は、3カ月連続で増加し11カ月ぶりの高水準となる一方で、在庫は約7年ぶりの低水準に減少し、米住宅市場の回復が始まっていることが示唆された。
12月の中古住宅販売戸数は季節調整後の年率換算で前月比5%増の461万戸となった。ただ、ロイターがまとめたエコノミスト予想の465万戸には届かなかった。前年同月比では3.6%増となる。
住宅在庫は238万戸と、2005年3月以来の低水準となり、12月の販売ペースで6.2カ月分と、2006年4月以降で最も少なくなった。11月の在庫は7.2カ月分。在庫水準は6か月分の販売ペース近辺で推移することが望ましいとされている。
テンパス・コンサルティングの為替ストラテジスト、ジョン・ドイル氏は「経済に対する最大の重しとなっていた分野が、過去数カ月間でようやく安定し始めた。2012年もこうした勢いは続くとみている」と述べた。