『百朝集』
P160
はてさて俺は、あゝ哲学も
法学も、また医学も
なくもがなの神学も
一心不乱に勉強して、底の底まで研究した
さうして、こゝにかうしてをる。憐れな愚かな俺だ
そのくせ何にもしなかつた昔より少しも偉くなつておらぬ
そして俺などに何がわからうかと、さう自分で知つてゐる!
それを思へばこの胸がはり裂けさうだ。
(独)ゲーテ『ファウスト』の冒頭
ここに知識人の変わらぬ悲哀がある。いくら神学を勉強しても信仰が深くなるわけでもない。あるいはだんだん神から遠ざかるであろう。いくら科学を研究しても、安心立命が得られるわけではない。あるいは自己を喪失することもあろう。魂の感動に基づかねば真の生命を得ることはできない。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20120501#1335880921(シーザー・アレキサンダー大王)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20120412#1334225955(西田幾多郎)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20081028#1225149467(山田方谷・橋本左内)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090513#1242217697(二十一回猛士)