ここは国権の最高機関である国会前。そして国民代表が首班指名した指導者が執務する館の前。この場所を市民が占拠して総理大臣にプロテストするのは、実に理に適った民主主義の政治行動。丸山真男は、民主主義は制度ではなく運動だと言った。どこまでも永久革命する不断の運動こそが民主主義なのだと。
われわれ日本人はみな丸山真男の政治学の教え子。民主主義の定義を丸山真男の教理に即く。支配される者が支配する民主主義のパラドックス、統治される多数が統治する主体として立ち現れる矛盾せる原理、これは常に運動において実現される。staticsではなくdynamicsの中に真理がある。
