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【分裂】小沢系造反「54人」攻防激化 仁義なき多数派工作始まる

首相は法案採決の先送りによって時間を稼ぎ、反対勢力の切り崩しを図ろうとしている。

 21日午後、都内のホテルに小沢系議員ら反対勢力が続々と集結した。


 「われわれの考えを訴えて、一人でも多く仲間を増やしていこう!」


 小沢氏が気勢を上げると会場は拍手万雷。新党にも言及し、“結党大会”の様相を呈した。小沢氏はその後、別室で個別に面談。「この日を待ってました」と語る側近議員とガッチリ握手を交わした。


 会合に集まったのは49人。このうち45人は確実に造反する見通しだ。小沢系以外からも10人ほどの同調者が出る可能性があり、参加者の一人は「すでに『K点』は越えた」と自信を見せる。このことは、野党が内閣不信任決議案を提出した場合、可決が可能になることを意味する。

 首相側は硬軟織り交ぜた切り崩し工作を展開している。反増税強硬派とみた議員には、処分としては最も重い「除籍」をちらつかせる。一方で、首相に近い議員は「欠席で思いとどまれば、除籍せずに党員資格停止にしたい」とささやく。狙いは小沢系分断工作だ。


 こうした中、小沢系や中間派の事務所には差出人不明の封筒が送りつけられた。中に入っていたのは週刊文春に掲載された小沢氏の妻、和子さんの“離縁状”とみられるコピー。権力闘争は泥仕合に発展し、「決められない政治」を助長している。