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名人戦、封じ手予想

「16の17」ツケ


羽根挑戦者が2勝目 囲碁名人戦第3局2日目

羽根挑戦者が封じていた57手目は「6の十五」。

 名人はこれまで通り、昼食は食べずに決戦に臨む。挑戦者は1日目と同じく、温かい天ぷらそば。山菜とかまぼこがのったそばに、エビとしいたけの天ぷらが添えられている。

 和室の床の間には、黄色と紫の組み合わせが美しい菊とホトトギス、伸びやかに枝を広げる石化柳(せっかやなぎ)、キキョウランがいけられている。菊もホトトギスも秋の花。まだ残暑の色濃い宮崎だが、対局室には秋の気配が漂う。


 「季節の美を感じてもらい、両対局者に元気が出るようにと思っていけました」と日比谷花壇シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート店副店長の島田三津美さん。


 花を目にするのはもっぱら、床の間に向かって座る挑戦者。盤上から目を上げた時に、天に向かって伸び上がる若々しい柳の枝からエネルギーをもらうだろう。あるいは名人も、背中に今が盛りの花々の、みずみずしい生命力を感じているかもしれない。

 午後3時を回り、両対局者におやつが出された。山下名人は1日目と同じ、日向夏みかんジュース。羽根挑戦者はコーヒー。

 対局場のあるシーガイアの一帯は「阿波岐原(あわきがはら)」という神話の地でもある。コンベンションセンターから5〜6分歩いた森の中にある「みそぎ池(御池)」もその一つ。「国産み神話」の神、イザナギノミコトにまつわる場だ。


 国産みの後に死んでしまった妻、イザナミノミコトを黄泉(よみ)の国へ訪ねたイザナギノミコトは、自らの姿を見ないでほしいというイザナミノミコトとの約束を破って逃げ帰った。黄泉の国で受けたけがれをはらい落とした「みそぎ」の地が、この池という。アマテラスオオミカミは、その際に生まれたとされる。

会場の外で行われている指導碁には万波奈穂二段が参加し、大盤解説会にも登壇して会場を沸かせた。