今年は癸巳(みずのとみ)である。安岡正篤さんの著書「干支の活学」(プレジデント社刊)によると、その意味はこうだ。
まず、「癸」という文字は、冬になって草が枯れ、木々の葉が落ちて、見渡す限り遮るものもない冬枯れの景色の中に、それまで隠れて見えなかった四方の水路がはっきりと現れてきた、その形をかたどった文字だという。
そこで、「万事、筋道を立ててはかる、考える、処理するという意味」であり、「それを誤ると混乱し、あるいはご破算にならぬとも限らない」のだそうだ。
また、「巳」という字は、春になり冬眠生活を終えた蛇が、地表に這い出す形を表しているとある。
そこで、「今まで伏在していたものが頭をもたげて、外に出て活動をはじめる」ということであり、「従来の因習的な生活に終わりを告げ」るということを意味しているのだという。