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カーニー次期英中銀総裁、インフレ目標の柔軟化を支持

インフレ率が通常の期間よりも長期にわたって目標を上回ることを場合によっては認める考えを示唆した。


総裁は、不均衡是正のために金融引き締めが必要になる場合もあれば、経済へのダメージを防ぐために金融緩和が必要になる場合もあると主張。


英国のインフレ率は目標の2%を上回っているが、中銀は異例の金融緩和政策を実施している。


総裁は「量的緩和導入後の景気低迷自体は、量的緩和の効果を疑う理由とはならない」と指摘。


「インフレが目標水準に戻るまでの期間を延ばすことが可能だ。ただ、そうした柔軟性が行き過ぎた場合や、あまりに頻繁に利用された場合、また秘密裏に行われた場合は、そうした戦術の成功に必要不可欠な信頼性が損なわれる恐れがある」と述べた。

総裁は、米連邦準備理事会(FRB)や英中銀の量的緩和について、金融市場に好影響を及ぼしているが、実体経済にどの程度効果が波及しているかは判断が難しいと指摘。


英中銀が量的緩和を拡大すべきか、他の非伝統的な政策を導入すべきかについては、コメントしなかった。

カナダ中銀の政策については、昨年4月以降、中銀が利上げの必要性を指摘していることから、家計部門の債務が安定しつつあると指摘したが、政策の先行きについて新たな見解は示さなかった。

総裁は、FRBが設定している失業率の数値基準など、中銀のフォワドガイダンス(先行き見通し)は、長期名目金利の引き下げと景気刺激効果の強化につながる可能性があると発言。


物価の安定は引き続き金融政策の主たる目標であるべきだが、物価の安定では金融の安定は保証できず、中期的に金融の不安定化を招く恐れさえあるとの認識も示した。

カーニー総裁は7月に英中銀総裁に就任する。