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安倍首相の「汚染水はコントロール」に疑義−港湾の構造で - Bloomberg

海洋生態研究所の研究参与、御園生淳氏はインタビューで「安倍首相が汚染水が港湾内にとどまっているというつもりで言っているのならば、間違っている」と述べた。同研究所は1975年に設立され、発電所から排出された温水の環境影響の調査を行っている。

安倍首相は9月7日、2020年東京オリンピック誘致演説で、福島第一原発の状況について「アンダーコントロール」にあると述べ、東京への招致を勝ち取った。その後、野党がこの発言について追及したが、安倍首相は10月16日の国会の質疑でも、「放射性物質の影響は、発電所の港湾内の0.3平方キロメートル内にブロックされている」と述べた。


東京電力福島第一原発から汚染水が海に流出していることを2年以上も否定してきた。今年8月になって、放射能で汚染された地下水約400トンが毎日、海に流出していることを認めた。東電は流出がいつから始まったか不明としつつも、汚染水が港湾内にとどまっていると弁明している。

東京電力の広報国影祐介氏は電話インタビューで、同社の推定として潮の干満により、港湾内の水は毎日約40%が入れ替わっていると述べた。国影氏は、港湾内外のサンプリングの結果から、「あくまで影響は港湾内にとどまっている」と述べ、状況はコントロールされているとした。

御園生氏は放射性物質が拡散したことにより、海洋生物環境研究所が調査している福島原発周辺海域で、事故後1年以内に海水の放射性物質濃度は急激に低下したと指摘。一方、最近数カ月間では下落ベースが鈍化しており、福島第一原発からの汚染水の流出が続いている可能性を示している、とみている。

米国の原発運営に13年間携わっていた元原子力技術者のマイケル・フリードランダー氏は、低レベルの放射能が人体に与える影響はあまり科学的に判明していない中、汚染水が制御されない状態で海へ流出されていることを容認し続けるのはプロとしては失格だと指摘した。