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【ウクライナ情勢】緊迫のクリミア・ルポ 「ロシア編入」求める住民 「権利守るのはプーチンだけ」 - MSN産経ニュース

 「ロシア! ロシア!」の歓呼が繰り返され、赤青白のロシア国旗や露海軍旗がはためく。自治共和国の首都シンフェロポリの議会前では2月27日、露系住民が政変で発足した親欧米派暫定政権に抗議し、気勢を上げていた。「首都キエフには米国の傀儡(かいらい)政権ができた。くたばれアメリカ!」


 シンフェロポリでは数日前からこうしたデモが続いており、26日にはタタール系との衝突で死者が出た。また27日以降、武装集団が議会や政府庁舎などを占拠し、これも親露派勢力による行動との見方が強い。


 「キエフのクーデターで発足したのはナチズムの非合法政権だ。その権力がクリミアに及ぶことは許さない」。デモに参加した会社経営の男性、エブゲニーさん(36)はこう語り、「われわれの権利を守り、秩序をもたらしてくれるのはロシアとプーチン大統領だけだ」と力説した。

 クリミアは旧ソ連フルシチョフ政権期の1954年にロシアからウクライナへと帰属が変更され、今も人口の約6割がロシア系だ。全般的に親露的なウクライナ東部にあって、反西部感情が最も強い。第二次大戦の独ソ戦で、西部の民族主義者はナチス・ドイツに協力した−という意識が西部不信の根底にはある。


 デモに参加した技術者の男性、バチェフスキーさん(42)はキエフの非合法政権は過激な民族主義勢力に操られている。ロシア語を地域公用語とすることを可能にしていた法律が廃止されたのは、私たちを完全な市民とみていないからだ」と憤りを語った。


 少数派のタタール系との関係も複雑だ。タタール系は大戦期、対独協力のかどで中央アジア強制移住させられたため、その間に大量入植したロシア系への敵対感情が今に残る。

クリミア:「自治」求めるロシア系 住民投票決定に歓声 - 毎日新聞

 白、青、赤のロシア旗多数を打ち振る議会前の群衆。その一人の若者は「1992年憲法」とのプラカードを高く掲げていた。当時の自治共和国憲法では公選大統領と一定の外交権が認められており、その復活は自治拡大を意味する。


 クリミアはロシア系住民が6割を占め、ロシア語話者は9割に達する。ウクライナの極右政党「自由」からも入閣した新政権に対しては、不信感と自衛ムードが渦巻く。


 地元紙記者によると、クリミアで不安が高まっているのは(1)旧野党勢力がロシア語の公用語扱いを認めてきた法律を破棄(2)ウクライナ民族主義拡大への警戒感(3)新政権の反ロシア化の恐れ−−の三つが主な原因という。ロシア系住民の間では、ウクライナからの独立論ロシアとの統合を求める声が上がっている。

 一方、先住民族クリミア・タタール人は、そうした声に反発する。26日には、反露の立場を取る一部のタタール人集団とロシア系住民との間に衝突が起きた。タタール人組織「メジュリス」広報担当のレイラ・ムスリモワさんは「クリミアでタタール人は13%しかおらず、投票が実施されれば独立やロシア編入が決まる可能性が高い。我々はウクライナ内での自治を望んでおり、受け入れがたい」と強調した。