日刊ゲンダイ|与党からも待望論…小沢一郎が引退覚悟で仕掛ける野党再編
最近、小沢にとって、懸案にひと区切りつく出来事があった。今月3日、陸山会事件で起訴された3人の元秘書と一堂に会したのである。事件以来、初めてのことだ。
池田元秘書は税理士試験に合格し、大久保元秘書も新しい仕事が決まりそうだという。ただひとり裁判を続ける石川元秘書は、今春から法政大学大学院に入学。その入学式の夜、白金のイタリアンバーで集まり、ワインを空けたという。
「ここへきて“小沢待望論”も高まっています。バラバラの野党をまとめ上げるだけの腕力がある政治家は、小沢氏以外にいないからです。民主党の中には、今も『小沢とだけは絶対に組みたくない』と言っている人たちがいますが、じゃあ、そうやって小沢氏を毛嫌いしている連中が野党をまとめられるのか。実は、与党の公明党からも小沢氏に期待する声が出ている。安倍政権の暴走を止めるためには、与党でできることは限られていて、野党に頑張って欲しいのでしょう。野党がまとまれば、政権にダメージを与える方法はいくらでもあるのに、今の野党はあまりに情けない。そこで、小沢氏の出番というわけです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
野党再編を成し遂げるためなら、小沢本人は生活の党から離党し、無所属になることも考えている、という話も伝わっている。もし“小沢アレルギー”によって野党再編が進まないのなら、自分を犠牲にするつもりらしい。野党再編が実現すれば、今期かぎりで“政界引退”してもかまわない覚悟だという。