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G7エネルギー相、ウクライナのエネルギー安全保障に懸念表明 | Reuters

今回の会合はウクライナ情勢の緊迫が高まるなか開催。声明でG7エネルギー担当相は、「ロシアによりウクライナの主権と領土保全が脅かされるなか、ウクライナのエネルギー安全保障に大きな懸念を抱いている」と表明。


ただ、ロシアに対する追加制裁導入の是非については何も決定されず、今後、外相級会合や各国政府に委ねられることになった。


G7エネルギー担当相は、エネルギー効率の向上、液化天然ガス(LNG)や再生可能エネルギーなどを含めたエネルギー源の多様化、既存の供給インフラの強化に取り組むことで合意。


ただ、米国産シェールガスを液化してタンカーで欧州に供給する計画も開始まで時間がかかることなどから、直ちに代替できる手段はないとの認識を示した。

また、英国のデイビーエネルギー・気候変動相は、ロシアのプーチン大統領は「一線を越えた」とし、今回のG7会合では、エネルギーを武器として利用するロシアの姿勢に対応するとの戦略的な決定がなされたと述べた。


米英がロシアに対する強硬な姿勢を示したことに対し、ドイツは外交手段による解決の必要性を強調。ガブリエル経済・エネルギー相は、エネルギー市場の変革は外交努力を伴う必要があるとし、欧州のエネルギー安全保障問題を長期的に解決するには対話が必要との考えを示した。

G7 エネルギー調達でロシア依存を減らす NHKニュース

日本からは茂木経済産業大臣が出席したG7=エネルギー担当相会合は、6日、2日間の議論を踏まえて共同声明を発表しました。
声明ではまず、ウクライナ情勢の緊迫化とロシアにエネルギーの多くを依存するヨーロッパの状況を踏まえ、「エネルギーは政治的な威圧や安全保障上の脅威として利用されてはならない」と明示し、ロシア側をけん制しました。
そのうえで「いかなる国も1国にエネルギー供給を依存せず、エネルギー源の多様化や調達先の多角化を進め、エネルギー安全保障を強化していく」として、G7各国が協力してロシアへの依存を減らす方針を打ち出しました。
さらに声明には、日本がLNG=液化天然ガスの調達コストを引き下げるため、G7各国が足並みをそろえて産出国に対して契約方法を見直すよう働きかけるとした、日本側の主張も盛り込まれました。
これについて茂木大臣は、「日本が以前から主張してきたLNG調達の契約の見直しがG7のレベルで合意されたことで、今後、天然ガス市場の活性化が図られていく」と述べ、意義を強調しました。
G7各国は今回の声明内容を、来月ブリュッセルで開かれる首脳会合での議論に反映させることにしています。

ウクライナ巡るロシアとEUのエネルギー問題 NHKニュース

現在、EU全体では輸入する天然ガスのうち30%近くをロシアに依存していますが、このうち60%がウクライナを通るパイプラインによって輸入されています。
このためロシアとウクライナが対立すると、ヨーロッパ各国への天然ガスの供給に深刻な影響を及ぼします。
2006年には、ウクライナでロシアよりも欧米との関係を重視する政権が誕生したことを受けて、ロシアが、ウクライナに安く供給してきた天然ガスの価格を大幅に引き上げると通告。
ウクライナはこれを拒否したため、ロシアはウクライナへのガスの供給を一時停止する措置を取りました。
この際、ウクライナが国内を通るパイプラインから天然ガスの消費を続けたため、ヨーロッパ各国の供給に影響が出ました。
さらに、2009年にもガス価格を巡る交渉が決裂し、ロシアはウクライナ向けとウクライナを経由するヨーロッパ向けの供給を2週間にわたって完全に停止しました。
このときには、ヨーロッパの国々で工場の操業や暖房が停止し、特に天然ガスの備蓄が少ないブルガリアなどで深刻な影響が出ました。
ウクライナ経由の天然ガス供給を減らそうと、ドイツやフランスはロシアと協力して、ウクライナを経由しないパイプラインの建設を進めてきました。
これによって、ウクライナ経由の天然ガス供給の割合はそれまでの80%からおよそ60%に低下しましたが、ロシアとウクライナとの対立がヨーロッパのエネルギー供給に深刻な影響を与えるという構図は変わっていません。

ロシアへのエネルギーの依存度を巡っては、G7内で大きな差があります。
ヨーロッパ各国は旧ソビエトの時代からパイプラインで天然ガスの供給を受けてきました。
IEA=国際エネルギー機関の2012年の統計によりますと、EU全体で輸入する天然ガスの28%がロシアからです。
国別で最も依存度が高いのはドイツで、輸入する天然ガスのうち36%をロシアに依存しています。
次いでイタリアが28%、フランスは16%となっています。
日本はロシアのサハリンで生産されるガスをLNG=液化天然ガスで輸入しており、全輸入量の10%となっています。
一方、アメリカ、カナダはロシアから天然ガスを輸入していません。
こうしたエネルギー依存度の違いがロシアへの経済制裁に対する姿勢の違いに表れていて、アメリカはロシアに対して強硬な制裁を繰り返し主張しています。
これに対してEUは、ドイツなどロシアとの経済的な結びつきが強い加盟国が慎重な姿勢を示しているため、本格的な経済制裁について明確な態度を示していません。