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シーア派が政府軍参加 宗派間対立再燃も NHKニュース

イラクでは、国際テロ組織アルカイダの流れをくむイスラムスンニ派の過激派組織が第2の都市モスルを制圧したのに続いて、スンニ派が多く暮らす地域で勢力を拡大しながら、首都バグダッドに向けて南下を続けています。
これに対し、シーア派を支持基盤とするマリキ首相は、政府軍に過激派組織への軍事作戦を本格化させるよう指示し、バグダッドの北150キロにあるスンニ派の拠点、ティクリットなどに、ヘリコプターによる攻撃を行いました。
イラクの治安当局によりますと、13日までにシーア派武装組織が軍事作戦に加わり、政府軍と共にスンニ派の過激派組織の進撃を食い止めているということです。
また、シーア派の最高権威のシスターニ師も声明を出し、武器を取って義勇兵として戦闘に参加するようシーア派の住民に呼びかけました。
今後、シーア派の住民が相次いで戦闘に加われば、各地で戦闘が激化し、かつてシーア派スンニ派の対立で内戦状態に陥ったイラクで、宗派間の対立が再燃することが懸念されます。

シーア派のマリキ首相は11日、攻勢を強めるスンニ派イスラム過激派組織の進撃を食い止めるため、国民に向けて、政府軍に義勇兵として参加するよう呼びかけました。
また、シーア派の最高権威のシスターニ師も、シーア派の聖地がある中部カルバラで、イスラム教の集団礼拝が行われた13日、側近を通じて声明を出し、「イラクは今、危機にある。国を守るため、テロリストと戦わなければならない」として武器を取って戦闘に参加するよう呼びかけました。
こうした呼びかけを受けて、シーア派の住民を中心に義勇兵に参加する人たちが相次ぎ、カルバラでは13日、大勢の人たちが軍の登録センターに詰めかけました。
義勇兵は、バグダッドの北にある陸軍基地で簡単な訓練を受けた後、実戦に投入されるということです。
また、前線となっている北部サマラでも、シーア派の聖地「アスカリ・モスク」を守るため銃で武装したシーア派の住民が集まってきているということです。
シーア派の住民が義勇兵として武装化し、スンニ派イスラム過激派組織と戦うことが宗派間の対立に拡大しかねず、懸念が高まっています。