祖父江版『こころ』は、テクスト問題を再提起している - 整腸亭日乗
しかしながら、祖父江氏の試みは、ある意味ではテクスト問題に新たな提言をしている。作者はいかに完璧を目指しても、誤字・脱字は残るということ、テクストに反映させ、読者にゆだねようという意図であろう。
とりわけ、漱石は、語彙の使い分けや独特な用語を、意図的あるいは無意識に使用している。なぜその言葉を使用しているのかを読者が判断する材料として、今回の祖父江版を上梓したと解すべきだ。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141124#1416825690
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100109#1263025024