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「第4の産業革命」日本も乗り遅れるな NHKニュース

経済産業省によりますと、世界の製造業ではロボットや人工知能、ITといった最新の技術を駆使して、すべての工程を自動化する「第4の産業革命」と呼ばれる動きがドイツを中心に始まっています。このため経済産業省は、有識者からなる産業構造審議会の小委員会を9日開き、日本企業がITを産業分野に本格的に活用するこの動きに乗り遅れないよう、取り組みを急ぎたいという方針を示しました。
これに対して、出席者からは、「今のIT技術の進歩はこれまでの事業戦略を根本から変える次元にまできており、企業の経営者も考え方を変えるべきだ」といった意見が出されました。
審議会では、来年夏にも政府が取りまとめる新たな成長戦略に、革新的なものづくりなどの実現に向けた具体策を盛り込むよう提案することにしています。

「第4の産業革命」と呼ばれる動きは、ドイツが「インダストリー4.0」と呼んで、産官学の連携で進めています。
ドイツでは、水力や蒸気機関の登場で工場が機械化されたことを第1次産業革命、電力を活用して大量生産が本格化したことを第2次産業革命、そして、コンピューターの活用が進み、生産工程の自動化が進んだことを第3次産業革命と位置づけています。
このためロボットや人工知能、ITなどを組み合わせてさらに進んだものづくりを目指す今回の動きを、第4の産業革命と呼んでいるのです。
第4の産業革命では、人工知能が工場内の一つ一つの機械に対して最適な動きの指示を出し、工場全体の生産効率を高めるとしています。
これによって、同じ製品の大量生産だけでなく、顧客のニーズに合わせた、オーダーメードの製品を、少量で生産する工程であってもすべて自動化できるようになるということです。
さらに工場をネットワークでつなげ、製品の設計から部品の調達、流通まで、すべて人工知能が管理することで生産コストを大幅に削減することができるとしています。こうしたものづくりの革新に成功すれば、国際的な競争力を高めることができる一方で、大勢の人を雇用する製造業で人手が要らなくなることが懸念され、光と影を生み出すことになりそうです。

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