ロシアのシルアノフ財務相は25日、議会上院で、物価が急激に上がっていると指摘したうえで、ことしの物価上昇率について最終的に11.5%程度になるという見通しを示しました。
これは、ロシア中央銀行が目標としていた値よりも2倍以上高くなります。
ロシアではルーブル安の影響で、すでにパンや肉など食料品を中心に値上がりが続き、年明けからインフレが加速するおそれも出ていて、市民生活に大きな打撃を与えかねないと懸念が強まっています。
一方、ロシア中央銀行は25日、今月19日の時点で外貨準備高が3989億ドルになったと発表しました。
ロシアの外貨準備高が4000億ドルを下回るのは、2009年8月以来、およそ5年ぶりとなります。
ルーブル急落を受けて中央銀行は、政策金利を大幅に引き上げたり、企業の外貨建ての債務の借り換えを支援したりする異例の対応で、ルーブル相場の下支えに当たってきました。
しかし、たび重なる市場介入を余儀なくされたことで、外貨準備高は大幅に減少しています。