「イスラム国」とみられる組織は日本時間の２７日午後１１時すぎ、新たな画像と音声をインターネット上に投稿し、この中で、２４時間以内にヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚を釈放しなければ、後藤さんと先月から「イスラム国」に拘束されているヨルダン人のパイロットを殺害すると予告しています。
現地の一部のメディアは２８日、ヨルダン政府がリシャウィ死刑囚の釈放に同意したと報じています。このうちアラビア語の有力紙「アルクッズ・アルアラビ」は日本時間の２８日午後４時前、インターネット上に掲載した記事の中で、消息筋の情報として、ヨルダン政府がリシャウィ死刑囚の釈放に同意し、数時間後にシリアの隣国のイラクの地元部族に引き渡される見通しだと伝えました。
これについて、ヨルダンで現地対策本部を指揮する中山外務副大臣は日本時間の午後５時過ぎからヨルダンの日本大使館の前で記者団の取材に応じ、「いろいろな情報が飛び交っているが、そうしたものに関する事実については私は全く知らない」と述べました。そのうえで、「引き続き厳しい状況に変わりはない」として、２４時間の期限が迫るなか、情報の収集と分析に全力を挙げる考えを示しました。
