ロシアのプーチン大統領は7日、オリンピックの開幕から1年になるのに合わせてソチで開かれた労働組合の大会で演説し、ウクライナ情勢を巡る欧米の制裁について取り上げました。
このなかで「ロシアに対する戦争こそ起きていないが、さまざまな手段を使ってロシアの発展を妨げ、ソビエト崩壊後の一極支配の世界秩序を保とうとする試みがある」と述べ、アメリカを批判しました。
そして「ロシアは半ば従属させられるような条件には同意しない」と述べたうえで、「経済分野を含めて主権を強化しなければならない」として、欧米への経済的な依存を減らし、制裁には屈しない姿勢を強調しました。
ロシア経済は欧米の制裁に加えて、原油安と通貨ルーブルの急落を受けて悪化しており、物価上昇率はことし1月だけで3.9%に達し、国民生活に大きな影響が広がっています。
このためプーチン大統領は、欧米との対立が深まるなか、愛国主義が高まったソチオリンピックから1年になるのに合わせて国民に結束を呼びかけたものとみられます。
プーチン大統領、ロシアは誰とも戦うつもりはない - The Voice of Russia
ロシアは誰とも戦うつもりはない。 プーチン大統領はこうした声明を表した。 リアノーボスチ通信が報じた。
プーチン大統領はロシア独立労働組合連盟第9回大会でミハイル・ シマコフ会長が行なった演説にコメントしたなかで、 次のように語った。
「わが国に対して戦争が行なわれているかということについて。 戦争はありがたいことにない…。だが、 我々の発展を様々な手段で押さえ込もうという試みは確かにある。 」
プーチン大統領は、 現在一極化世界を凍結させようという試みが行なわれていると指摘 した。
「こうした世界秩序は決してロシアを もしこれが誰かの気に入り、 半ば占領された条件での生活を望む者がいても、 ロシアがこれを作ることはない。 だが我々は誰かを相手に戦うつもりはない。 我々は万人と協力を行うつもりだ。」
プーチン大統領は同時に、 ロシアに制裁による圧力をかけても誰のためにもならないと指摘し た。