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日本株と長期金利はバブル後以来の逆相関、過去は株価急落が多発 - Bloomberg

日本銀行黒田東彦総裁が進める異次元金融緩和の下で、本来なら景気や物価の強弱に応じて同じ方向に動くはずの株価と長期金利バブル崩壊後の1992年7月以来となる逆行状態に陥っている。過去に日本株が急落する前に表れた現象だ。


TOPIX と長期金利相関係数(60日ベース)は13日にマイナス0.3302と約23年ぶりの低水準を記録した。株安・金利上昇の進行は、世界的な金融危機前の2007年2月や08年のリーマンショック、日銀が異次元緩和を導入した13年4月や10年末などで見られた。その際は、まず長期金利が上昇に転じ、その後に株価の大幅下落が起きた。


ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)に基づいた通常の株価と長期金利の動きは、景気が強ければ共に上昇し、弱含めば下がる。デフレ脱却を経済の最優先課題に掲げる安倍晋三内閣が発足した12年12月以降、TOPIXは9割超も値上がりする一方、国債投資も日銀の大量国債購入を背景にした金利低下で5.2%の収益率を上げている。


量的緩和政策の下で金利急騰と金融機関による投げ売りの悪循環「VaR(Value at Risk)ショック」が生じた03年は、相関係数が5月の0.4231から6月に0.0948へ低下。長期金利は0.43%と当時の過去最低を記録したが、9月には1.675%と4倍近くに跳ね上がった。TOPIXは10月の高値から11月の安値までの下落率で15%を記録した。

相関係数は両者が完全に連動すれば1、無関係ならゼロ、反対に動けばマイナス1となる指標だ。異次元緩和が導入された13年4月4日の相関係数はマイナス0.1324。長期金利 は翌日に0.315%と当時の過去最低を付けたが、翌月23日には1%と3倍強に急騰した。TOPIXは同日の高値1289.77から半月で2割下落した。


東日本大震災が発生する前の10年12月に相関係数は0.0379と、同年の高水準0.638から大幅に低下していた。大震災のあった11年3月は、TOPIX が上値から下値まで25%程度の下落率を記録。長期金利は株価がその年のピークを付けた2月17日の約1週間前に1.35%に達していた。


パリバショックと呼ばれる世界的な金融危機に至る最初の兆しが欧州の金融市場に表れたのは07年8月。相関係数はその半年前の2月末に0.0923と同年の最低水準にあった。10年債利回りは6月13日に1.985%まで上昇し、TOPIXは7月から下落に転じた。08年9月のリーマンショックを経て、翌年3月には698.46と2年前の半分以下になった。