任期満了に伴う自民党の総裁選挙は、今月8日に告示され、再選を目指した安倍総理大臣のほかに立候補者はなく、安倍総理大臣の無投票での当選が決まりました。
自民党は24日、党本部で、党大会に代わる両院議員総会を開き、総裁選挙管理委員会の野田毅委員長が総裁選挙の結果を報告し、安倍総理大臣の再選を正式に決定しました。安倍総理大臣の自民党総裁としての新しい任期は、平成30年9月末までの3年間です。
これを受けて安倍総理大臣は「私たちの前には、まだまだ、さまざまな困難が控えている。こうした困難に取り組みながら結果を出していくことで、誇りある日本をつくっていこうではないか。自民党総裁として、その責任を果たしていくために、全力を尽くしていくことをお誓いする」と述べました。
自民党の野田聖子前総務会長は党本部で記者団に対し、「私を含めて、ほかに候補者がいないということで、自動的に安倍総裁が選任されたことは、厳粛に受け止めている。総裁選挙をやったことが、何かあったときの国民とのつながりになり、選んだ人をみんなで守ろうという強みになってきたことは事実で、残念だが、これが現実だ」と述べました。また、野田氏は、「これをやれば日本はよくなるという事態ではない。安倍総理大臣は、いろいろな人の意見を聞き、さまざまな政策を出してもらい複合的な問題には複合的な政策を出していくという、柔軟な姿勢を持ってもらいたい」と述べました。
自民党の小泉復興政務官は、党本部で記者団に対し、「自民党は多様性が特徴の党だが、今はそれが無いという声がある。これからの日本の社会を考えれば多様性のある国でなければ発展はできず、言うべきことは言い、与党としてしっかりと責任を果たしていきたい」と述べました。
この中で、安倍総理大臣は、自民党総裁への再選について、「政権奪還から2年9か月、『日本を取り戻す』という約束を実現するために全力を尽くしてきた。アベノミクスで雇用が100万人以上増えるなどして、デフレ脱却は目の前だ。3年間の実績に対し、『さらに次の任期を務めよ』との支持をいただき、この3年間を超える結果を出すことを私は求められている」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は、「この日から、アベノミクスは第2ステージへと移る。目指すは、『1億総活躍社会』だ。少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も人口1億人を維持する国家としての意思を明確にしたい。そのために、新しい3本の矢を放つ。第1の矢は、希望を生み出す強い経済。第2の矢は、夢を紡ぐ子育て支援。第3の矢は、安心につながる社会保障だ。希望と夢と安心のための新3本の矢だ」と述べました。
そして、安倍総理大臣は、「アベノミクスの成長のエンジンをさらにふかし、その果実を一人一人の安心、将来の夢や希望に、大胆に投資していきたい。あすへの希望は強い経済なくして生み出すことはできない。これからも、経済最優先で、そのターゲットは戦後最大の経済、そこから得られる戦後最大の国民生活の豊かさだ。GDP600兆円の達成を明確な目標として掲げ、投資や人材を日本に呼び込む政策を果断に進めていきたい」と述べ、引き続き、経済最優先で政権運営に当たる決意を示しました。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150922#1442918508
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150921#1442831947